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訪日客の急増で、「タクシー運転手」が憧れの職業になる?

大卒、海外留学、女性…インバウンドの先進人材育成に動く

2015年7月31日(金)

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写真:若手女子社員が企画した「着物でセレブ! ハイヤー東京観光」 画像提供:国際自動車株式会社

 唐突ですが、もし今、皆さんのお子さんが大学卒業後、タクシーの運転手になりたいと言ったら、皆さんはどうしますか? 世間一般のタクシー業界、タクシー運転手へのイメージは決して良いものではありません。タクシー事業は「流し営業」が主流で、質の低い事業者の市場淘汰が難しい業種とされます。タクシーで嫌な思いをした経験がある方も多いのではないでしょうか。さらに、職業としてのタクシー運転手の待遇や労働環境、社会的評価の低さも、タクシーのイメージを悪くしています。

 タクシー業界と聞いて皆さんがまず思い浮かべるニュースは、2002年に小泉政権下でなされた規制緩和か、その結果引き起こされた供給過剰、交通渋滞などの弊害でしょうか。あるいは、価格破壊の恩恵でしょうか。いずれにしてもこの規制緩和はタクシー業界に大きな痛手を与えました。

規制緩和とタクシー事業
要因 輸送人員(人) 車両数(両) 日車営収(円)※
2001年 (規制緩和前) 19億3948万 20万8053 3万951
2002年 小泉政権下の規制緩和 19億3876万
(▲1%)
21万1808
(+1.8%)
3万99
(▲3%)
2009年 '08年リーマンショック 15億9294万
(▲18%)
21万4791
(+3.2%)
2万6005
(▲15%)
2015年 '09年適正化活性化法施行 14億9767万
(▲23%)
19万2753
(▲7.3%)
2万8355
(▲8%)
出典:国交省「タクシー事業の現状(法人事業者データ)」 ※実働1日1台当たりの運送収入

 この15年を振り返ると、規制緩和による新規参入で車両数が増加する一方、輸送人員は約4分の3となり、運送収入は10年で約15%も減少しました。2008年のリーマンショックも打撃でしたが、今、全国にあるタクシー会社の6割以上は赤字経営です。さらにタクシー運転手の平均年収は全産業平均の約半分であるのに対し、労働時間は全産業平均より長く、平均年齢は58歳と高く、女性の比率も2%に過ぎません。

 今回はこうした業界の変革に挑む、東の「km」こと国際自動車、西のエムケイ(MKタクシー)、東西2社の取り組みから、タクシー業界の課題と可能性を考えます。

 Kmは既に、年間100人を超える大学新卒のタクシー運転手を採用しています。エムケイは英語ドライバーの養成、海外留学制度の拡充や新たな高卒採用制度など、人材育成に力を入れています。訪日客が急増する日本で、憧れの職業がタクシー運転手、という時代がもうそこにきているのかもしれません。

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「訪日客の急増で、「タクシー運転手」が憧れの職業になる?」の著者

水津 陽子

水津 陽子(すいづ・ようこ)

合同会社フォーティR&C代表

経営コンサルタント。合同会社フォーティR&C代表。地域資源を活かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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