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別府温泉が衰退を乗り越えた3つのワケ

国際観光と景観、地域を支える住民視点

2015年10月6日(火)

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別府ならではの風景、市内400カ所から立ち上る「湯けむり」 画像提供:別府市観光協会

 昨年末に成立・施行された地方創生法(正式名称「まち・ひと・しごと創生法)。国の総合戦略は地方自治体においても「地方版総合戦略」を策定し、実行するよう努めることとしています。しかしすでに策定公表されたものを見ると、国が示す手引きに沿った文言や各省庁が示す政策メニューを並べただけのものも見受けられます。交付金を得んがための地方版総合戦略ではこれまでと何も変わりません。

 付け焼き刃ではない、腰を据えた本気の事業を行い、結果を出す必要があります。そのためには何が必要なのでしょうか。その一つの答えを探るため、今回は地方都市の繁栄と衰退、そして再生の道を辿ってみます。

ブランド価値の復活を果たした温泉地・別府

 大分県別府市は人口12万人。2013年の観光入込客数は824万人、うち235万人が宿泊客という日本有数の人気温泉地の1つです。

 かつて大型旅館やホテルが立ち並び、団体客で賑わった日本各地の温泉地。その多くは、1990年代のバブル崩壊による景気の悪化と、期を同じくした個人旅行への旅行ニーズの変化などにより衰退し、長い低迷期に入っていきました。

 近年、ニーズに即した宿への転換がようやく進みはじめ、低価格チェーンやハイエンドな高付加価値宿等が続々とオープン。自然とのふれあいやまち歩きなど温泉リゾートとしての魅力の充実や急増する訪日ニーズもあり回復を見せる地域も出てきました。

 かつて入湯客数で箱根と熾烈なトップ争いをした熱海はバブル崩壊後、箱根に大きく水を開けられました。以降、20年近い低迷の時期を過ごしてきましたが、2011年には星野リゾートなど魅力的な施設の開業もあり、ようやく長いトンネルを抜けつつあります。

 そんな中、バブル崩壊後間もなく観光客数を回復し、復活を遂げたのが別府です。観光交流人口の減少に歯止めがかからず、長い低迷に喘いだ熱海と違い、別府の落ち込みはバブル崩壊の年で底を打ちました。2010年より国の共通基準による調査方法に変わったため、単純な比較はできませんが、観光客数はピーク時に近い数値まで回復しているように見えます。

 日経リサーチが発表した「地域ブランドサーベイ2013」の市・特別区のブランド力ランキングで別府市は前回2010年の29位から、初のトップ20入りとなる19位へ、独自性では前回の35位から11位へ躍進し、第1回地域ブランド大賞で審査員特別賞の「ブランド戦略優秀賞」を得ました。

 別府はどのようにして復活を果たすことができたのでしょうか。

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「別府温泉が衰退を乗り越えた3つのワケ」の著者

水津 陽子

水津 陽子(すいづ・ようこ)

合同会社フォーティR&C代表

経営コンサルタント。合同会社フォーティR&C代表。地域資源を活かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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