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意外と早い? VWの復活

トヨタとの世界一争いの行方を占う

2016年1月5日(火)

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トヨタ自動車が2015年12月から発売した新型「プリウス」(上)と、フォルクスワーゲン(VW)が2016年から国内で発売を予定する新型「トゥーラン」(下) 〔写真提供:トヨタ自動車(上)、フォルクスワーゲン(下)〕

 皆様、あけましておめでとうございます。おかげさまで本コラムも2回目の新年を迎えることができました。ご愛読に深謝申し上げます。本年も読者の皆様にとって良い年になるようお祈り申し上げます。

 昨年の自動車業界の話題といえば何といっても独フォルクスワーゲン(VW)の不正ソフトの事件だろう。同事件についてはこのコラムの「号外」第37回で取り上げているが、世界一の自動車メーカーの座をトヨタ自動車と争うVWが、このような不正に手を染めたという事実に、筆者自身非常に驚かされた。年初のこのコラムでは、トヨタとVWの今後について占ってみたい。

販売への影響は軽微

 結論からいうと、VWの復活は意外と早いのではないかと筆者は思っている。その根拠の1つとして、まずVWの販売に、それほど大きな影響が出ていないことが挙げられる。確かに、日本国内での販売台数は大きく減った。2015年10月は前年同月比46%減とほぼ半減、11月も同31.8%の大幅減となった。今回の事件の震源地となった米国でも、10月は同0.2%増とプラスを保ったが、11月は同24.7%の大幅なマイナスとなっている。

 しかし、日本や米国は、VWの世界販売台数から見ればマイナーな市場だ。VWにとって重要なのは、世界販売の4割近くを占める中国市場や、35%程度を占める欧州市場である。これらの市場では、意外にも今回の事件の影響が軽微なのだ。まず、主力市場である欧州18カ国では、11月は同2.5%増とプラス成長を維持した。最大市場の中国市場でも、11月は同5.5%増である。欧州では同じ時期に、市場全体で同12.9%、中国では同20.0%伸びているから、どちらの市場でも決して良い数字を示しているわけではないのだが、大きく崩れることは免れている。世界全体での販売台数を見ても、11月は同2.2%減と、同3.5%減だった10月よりもマイナス幅が縮小し、販売は比較的短期間で回復基調にあるといえそうだ。

コメント24件コメント/レビュー

中国経済がこの先もずっと安泰で拡大し続けるという前提にまるで説得力が無い。
今後の経済見通しが危ぶまれ、カントリーリスクも高まる中、2020年は3000万台以上に
増加するとの予測に何ら疑いを持たないとは驚くばかりだ。

多くの読者は、中国市場において現在シェアの高いフォルクスワーゲン社が先々足をすくわれ、
シェアが低いトヨタの方が大きな痛手を被らずに済み、結果的に世界一を維持するという将来像を
思い浮かべるのではないかと思う。(2017/01/06 11:36)

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「意外と早い? VWの復活」の著者

鶴原 吉郎

鶴原 吉郎(つるはら・よしろう)

オートインサイト代表

1985年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社、2004年に自動車技術の専門情報誌の創刊を担当。編集長として約10年にわたって、同誌の編集に従事。2014年4月に独立、オートインサイトを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

中国経済がこの先もずっと安泰で拡大し続けるという前提にまるで説得力が無い。
今後の経済見通しが危ぶまれ、カントリーリスクも高まる中、2020年は3000万台以上に
増加するとの予測に何ら疑いを持たないとは驚くばかりだ。

多くの読者は、中国市場において現在シェアの高いフォルクスワーゲン社が先々足をすくわれ、
シェアが低いトヨタの方が大きな痛手を被らずに済み、結果的に世界一を維持するという将来像を
思い浮かべるのではないかと思う。(2017/01/06 11:36)

願望のこもったような記事だ。VWの復活は容易ではないと思う。
過去の大スキャンダル、「情報スパイ」、「売春接待」に今度の「不正ソフト」これはVWの企業体質に問題があるから。
創業一家の権力、労組が強いなど企業体質の変化を拒む勢力が
ある以上また同じような大スキャンダルを繰り返すだけ。(2016/01/12 14:18)

自動車に限らず、評論家と言う職業があるが、それは、どんな資格があって就任できるのだろうか?国家試験の合格者?選挙で選ばれた選良?・・「間違いだらけの云々」が代表的だが、独社はテイストがあり、日本車はそれに欠ける等の、何か曖昧模糊とした感覚を振りまきながら、独車賛歌をしていた、一連の情報を四半世紀読み続けてきた一読者として言うと、この記事も、一種の販促記事かよ、と言う程度の印象しか持てない。マスコミ界で飯を食う人たちは、自分たちを言論人と定義しているようだが、この記事を読むと、少なくとも平均的一般市民である当方は、また何処かの利益代弁人が何か書いているな程度にしか思えない。日経ビジネスももうちょっとまともな記事を掲載したらどうだ。(2016/01/11 19:33)

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三品 和広 神戸大学教授