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中国巨大電池メーカー「CATL」の実力を垣間見る

テスラしのぐ世界最大の生産能力へ

2018年3月13日(火)

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福建省寧徳市にあるCATLのR&Dセンター(写真:ロイター/アフロ)

 毎年3月の始めに、東京ビッグサイトでは電池関連の大規模イベント「バッテリーージャパン」が開催される。今回、縁があってこのイベントの専門セミナーで講演させていただいた。参加者の多くは私の前の講演者に注目して、このセッションに参加したのだろうと思う。中国Contemporary Amperex Technology(CATL)の研究所長(Dean of Research Institute)であるChengdu Liang氏のことだ。Liang氏の講演がなぜ注目されたか。それは近い将来、CATLが世界最大の自動車用バッテリーメーカーに躍り出ようとしているからだ。

ギガファクトリーを上回る規模

 現在、世界最大の自動車用バッテリー工場は、米テスラがパナソニックと共同で米ネバダ州に建設中の「ギガファクトリー」である。一部が完成し、2017年1月からバッテリーの生産が始まったが、その生産能力は最終的に年間35GWhという膨大なものになる予定だ。これがどのくらいの規模かというと、例えば2017年10月に日産自動車が発売した最新のEV(電気自動車)「リーフ」用の電池なら、87万5000台ぶんに当たる。日産はリーフの月販目標台数を公開していないが、2010年に初代が発売されて以来のリーフの累計生産台数は2018年1月に30万台に達したということで、これは世界のEVで最も多い。ギガファクトリーの生産能力は、この累計生産台数の3倍近いリーフ向け電池を1年で造ってしまうことになる。

テスラとパナソニックが共同で建設中の「ギガファクトリー」の完成予想図(資料:テスラ)

 ギガファクトリーは、テスラが2020年にEVの年間生産台数を50万台に拡大する計画の一環として建設されているものだ。2014年に同社の年間生産台数が3万5000台だったから、6年で10倍以上に生産能力を拡大する計画である。もっとも、そのための戦略商品である小型セダンの「モデル3」の量産を軌道に乗せるのに現在テスラは苦しんでおり、2020年に計画どおりの生産が可能かどうかは、なお流動的だ。

 ところが、CATLが現在進めている生産能力の拡張は、このギガファクトリーを上回るものだ。ロイター報道によれば、2020年のCATLの生産能力は、合計で50GWhに達するという。これまで中国の自動車用バッテリーメーカーで最大だったのは中国BYDだったが、2020年にはCATLがBYDを抜き、現在世界最大の韓国LGも凌いで世界最大の自動車用バッテリーメーカーに躍り出るとBloombergの報道は伝えている

中国は断トツのEV大国

 このBloomberg報道によると、2020年における自動車バッテリーメーカーの上位10社のうち5社、上位5社に限れば3社を中国メーカーが占めるようになる。世界の自動車用バッテリー生産量の、実に3/4を中国が占めるようになると予測されているのだ。この背景にあるのが、中国における電動車両の急速な増加である。日本ではあまり知られていないことだが、中国はここ数年で世界最大のEV大国にのし上がった。その生産・販売台数は桁違いで、2017年にはEVとPHEVの販売台数の合計が、実に77.7万台に達した。同じ年の欧州での販売台数はEVとPHEV(プラグインハイブリッド車)の合計で27.8万台(欧州自動車工業会調べ)、米国での販売台数は約20万台で、中国は断トツの世界最大市場である。ちなみに日本国内のEVとPHEVの販売台数の合計は約5万6000台で、中国の1/14程度に過ぎない。

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「中国巨大電池メーカー「CATL」の実力を垣間見る」の著者

鶴原 吉郎

鶴原 吉郎(つるはら・よしろう)

オートインサイト代表

1985年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社、2004年に自動車技術の専門情報誌の創刊を担当。編集長として約10年にわたって、同誌の編集に従事。2014年4月に独立、オートインサイトを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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私自身もブラックベリーとともに育った人間。そんな会社がそのまま消滅するのを見たくなかった。

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