• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

“エンジンのホンダ”が静かに方針を大転換

電動化と自動運転への傾斜を強める

2017年6月20日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

「Honda Meeting 2017」の会場となった本田技術研究所の四輪R&Dセンター(栃木)には、国内では見ることのない海外生産車も展示された(写真はブラジルで生産する「WR-V」)

 ホンダが静かに、だが大胆な方針転換を進めている。その片鱗を見せたのが、2017年6月に栃木で開催した報道関係者向けのイベント「Honda Meeting 2017」である。同イベントはだいたい2年おきに開催され、同社が開発中の技術を内外の報道関係者にアピールするのが通例なのだが、今回はいくつかの点で異例の内容となった。

 一つは、エンジンの新技術の発表がなかったことだ。前回は、排気量1.0L・直列3気筒の直噴ターボエンジンや、10速の新型自動変速機(AT)など新世代のパワートレーンについても紹介があったのだが、今回は新エンジン関連の発表がなかった。ホンダといえばエンジン、そんなイメージを覆す内容だった。

事実上の開発方針転換

 代わって内容の中心となったのが電動化と自動運転である。そして、この二つの分野で、それぞれ従来から大きく踏み込む発表があった。まず電動化についての発表内容を見てみよう。

  • 2030年に四輪車グローバル販売台数の3分の2を電動化することを目指す。
  • ハイブリッドシステムをべースとするホンダ独自の高効率なプラグインハイブリッドシステムを採用したモデルを、今後の開発の中心とする。
  • ゼロエミッションビークル(ZEV)についても、FCV(燃料電池車)に加え、EV(電気自動車)の開発を強化する。
  • EVについては、2018 年発売予定の中国専用モデルに加え、他の地域に向けても専用モデルを現在開発中で、2017年秋のモーターショーで紹介する。
  • 開発速度を速めるために電動車両の開発体制を強化、パワートレーンから車体まで車両全体を一貫して開発する専門組織「EV開発室」を2016年10月に研究所内に設立した。

 これらの発表から見えるのは、EVやPHV(プラグインハイブリッド車)への傾斜だ。これまでホンダは、電動車両としてはHV(ハイブリッド車)に力を入れ、ZEVとしてはFCVを中心に据えてきた。これはEVでは航続距離が短くなり、実用性が低いこと、そしてPHVではHVより電池を積む分コストが高くなるのに、そのコストに見合ったメリットを十分ユーザーに提供できていなかったことがある。

FCV重視からの方向転換

 では、こうした事情があるのに、今後はなぜEVやPHVに力を入れるのか。その背景には、世界中で、EVやPHVの導入機運が高まっていることがある。最も顕著なのが中国で、EVやPHV、FCVを「新エネルギー車」と定義し、これらに対して手厚い補助金を出すことで、2016年はEVとPHVの合計の販売台数が50万7000台となり、中国は世界一のEV、PHV大国となっている。

コメント12件コメント/レビュー

EVが中国の政策とカリフォルニアの規制で優遇されるので、各社EVに走っているようです。
でも自動車会社の技術者は基本が機械で、電気からようやく電子制御に来たところです。
電池など下請けの・・・ EV電池(LIB)の問題点は容量重量と電気化学にあります。
電池の大容量化は技術者の努力で進むでしょう。でも充電時間の増大にどう対処するのでしょう。今でも充電スタンドが埋まっていて、待ち時間が数時間?・・・ 充電時間は燃料補給時間並みに(10分以内)にならなければいけないでしょう。家庭で夜間充電で対応すればよい!…夜間は走れなくなりますね。
 電気化学では充電時間の短縮は禁物(寿命の短縮、加熱事故)なのですがどう対処するのでしょう。化学変化の時間短縮など極めて困難だと思いますが。電池を並列にすればよい・・・・大電流のコネクター、ケーブルはどうします・・・
 科学の基本は変えられません。 技術は科学を利用するのですが、はてどんな技術で対応するのでしょう?(2017/06/22 10:35)

「クルマのうんテク」のバックナンバー

一覧

「“エンジンのホンダ”が静かに方針を大転換」の著者

鶴原 吉郎

鶴原 吉郎(つるはら・よしろう)

オートインサイト代表

1985年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社、2004年に自動車技術の専門情報誌の創刊を担当。編集長として約10年にわたって、同誌の編集に従事。2014年4月に独立、オートインサイトを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

EVが中国の政策とカリフォルニアの規制で優遇されるので、各社EVに走っているようです。
でも自動車会社の技術者は基本が機械で、電気からようやく電子制御に来たところです。
電池など下請けの・・・ EV電池(LIB)の問題点は容量重量と電気化学にあります。
電池の大容量化は技術者の努力で進むでしょう。でも充電時間の増大にどう対処するのでしょう。今でも充電スタンドが埋まっていて、待ち時間が数時間?・・・ 充電時間は燃料補給時間並みに(10分以内)にならなければいけないでしょう。家庭で夜間充電で対応すればよい!…夜間は走れなくなりますね。
 電気化学では充電時間の短縮は禁物(寿命の短縮、加熱事故)なのですがどう対処するのでしょう。化学変化の時間短縮など極めて困難だと思いますが。電池を並列にすればよい・・・・大電流のコネクター、ケーブルはどうします・・・
 科学の基本は変えられません。 技術は科学を利用するのですが、はてどんな技術で対応するのでしょう?(2017/06/22 10:35)

日産が9月発表を予告する新型リーフは、現行モデルのプラットフォームや車体の基本骨格をほぼそのままキャリーオーバーすると噂されている。

まずは開発費の掛からないこの新型で大幅なコストダウンを実現して2020年代初頭まで戦い、その後に本命の「EVにもガソリン車にも対応する」という新プラットフォームや別の秘策で、コストダウン競争を制する目論見なのではないか。

ほとんどイチからEVを製造し始めるホンダやトヨタらに対して、たとえ技術で追い抜かれても、日産が持つ先行者としての優位性はかなりあるのではないだろうか。(2017/06/21 04:14)

日産のe-POWERというハイブリッド機構は部品の大半をEVと共有する。これの採用が拡大するほどに日産はEVの量産効果を得て、同時に日産車に占める「変速機を持たないクルマ」の割り合いが増える。

つまり日産は、サプライヤーを巻き込んだパラダイムシフトを既に開始している。

ホンダやトヨタが日産の電動車両の低コスト構造に追いつくには、ただEV/PHVを開発するだけではなく、大きな取捨選択が必要になるのでは。(2017/06/21 03:12)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授