• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

新旧プリウスを乗り比べてみた

トヨタも自覚していた先代の弱み

2015年12月14日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

12月9日に発売された新型「プリウス」

 このコラムの第38回で取り上げた新型「プリウス」が、いよいよ12月9日に発売された。今回は「号外」ということで、筆者なりの注目点をお届けしたい。

 プリウス発売の前日には「2015-2016日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」が発表され、マツダ「ロードスター」が選ばれた。ここ5年の受賞車で、マツダの新型車は3台を占めており、同社の業績も好調である。同社の次世代技術「SKYACTIV」に基づいた新車群が、専門家のみならず、消費者からも高い評価を得ている証左だろう。トヨタは、2009年発売の先代プリウス以来、COTYの受賞から遠ざかっている。だいぶ気が早いが、今回発売された4代目に当たる新型プリウスは、2016年のCOTYの最有力候補になりそうだ。

 さて、新型プリウスについては、2015年の最初のこのコラムでも、ことし最も注目される新型車として取り上げた。注目ポイントは2つあり、1つはハイブリッドシステムの刷新、そしてもう1つが、トヨタの新しいクルマづくりの手法「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を初めて採用したクルマであることだ。

 このうち、ハイブリッドシステムについては、第38回ですでに取り上げているが、実際に発売された新型プリウスの、最も燃費のいいグレードは40.8km/Lという「世界トップレベル」の燃費(JC08モード)と発表されている。40km/Lという予測をも超える値を実現したのにはちょっと驚いた。

この感覚を覚えていてください

 しかし、トヨタが新型プリウスで燃費向上にも増して力を入れたのが、ボディ剛性や静粛性、乗り心地、操縦安定性といった、クルマの基本性能の向上であり、ひいては「運転して楽しい」と感じさせるクルマの実現である。正直に言って、このあたりの性能で、先代プリウスは、特に欧州の同クラスの車種に比べると大きく見劣りしていた。その最たるものがボディ剛性の不足で、サスペンションを支えるバネ自体は柔らかい設定なのだが、足回りと車体の動きに一体感がなく、また段差を乗り越えたり、ちょっとした不整路を走ったりしたときには、フロア周りがバタバタと振動するのが感じ取れた。

 また、第38回のこのコラムでも触れたのだが、アクセルを踏み込んだときの反応や、ステアリングを切り込んでいってから車体が向きを変え始めるまでの応答が緩慢なのも、運転していてフラストレーションがたまる要素だった。これらの特性はみな、燃費を向上させたり、安全に配慮したりといった結果採用されたセッティングなのだろうが、結果として先代プリウスは、運転して楽しいクルマ、とは残念ながら言えなかった。

コメント14件コメント/レビュー

文化相対主義、結局全ては各国のユーザの好みだよね、という考え方を全否定するわけでは無いが、ある価格帯のクルマが持つべき走行安定性、乗り心地といった品質で安易な妥協をしない自動車メーカーを私は支持したい。少し前のゴルフの硬すぎる乗り心地がそれほど良いとは思わないが、大抵のの日本のミニバンや旧プリウスは私には許容範囲外。第一、小学生の娘が、車酔いしやすいクルマは嫌うので。ちなみに今はスバルに乗ってます。(2015/12/20 14:45)

「クルマのうんテク」のバックナンバー

一覧

「新旧プリウスを乗り比べてみた」の著者

鶴原 吉郎

鶴原 吉郎(つるはら・よしろう)

オートインサイト代表

1985年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社、2004年に自動車技術の専門情報誌の創刊を担当。編集長として約10年にわたって、同誌の編集に従事。2014年4月に独立、オートインサイトを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

文化相対主義、結局全ては各国のユーザの好みだよね、という考え方を全否定するわけでは無いが、ある価格帯のクルマが持つべき走行安定性、乗り心地といった品質で安易な妥協をしない自動車メーカーを私は支持したい。少し前のゴルフの硬すぎる乗り心地がそれほど良いとは思わないが、大抵のの日本のミニバンや旧プリウスは私には許容範囲外。第一、小学生の娘が、車酔いしやすいクルマは嫌うので。ちなみに今はスバルに乗ってます。(2015/12/20 14:45)

何だろうな。鶴原氏も読者もちょっとターゲットを見誤っている気がするのだが。プリウスは,トヨタの人がなんと言おうと,一番金をかけて組み上げているのがハイブリッドシステム。もちろん初代TNGA車というのはあるかもしれないが,それでもなお,コスト配分として車体剛性などに振れる金額は相対的に減る。そもそもハイブリッドシステムの分重くなっているのだってかなり不利に働くはず。そして,多くの日本人は細かい乗り心地にこだわらない。
仮にトヨタがヨーロッパでも大々的に売り出したいのだとすれば,車体剛性だけじゃなくておそらくショックアブソーバーなどの時定数もいじってくるのではないか。つまり,その地域の特性に合わせたチューニングをするだろう。ヨーロッパ車は往々にして乗り心地が固い。それは,あちらの地域特性のまま持ち込むからだ。ゴルフも,下手をすると中古車の方が乗り心地が良い。ヨーロッパ車信仰の強い人にはそう感じないのだろうが,やはり車はその地方にあったチューニングが必要だと思う。
プリウスは(少なくとも国内版は),そういう意味で,日本人が好むチューニングだと思う。またそれなりに売れるのではないだろうか。(2015/12/15 15:44)

コメントのアクセルの件に、普段はMT乗りの私がAT車に乗った時に思う事に近いものを感じました。渋滞気味に変な車の流れになると反応の遅れる加速になるのと、アクセルオフでギアが上がり減速をあまりしない上に再加速時に余計遅れが出るのでAT車の方が車間マージンが必要になります。車の流れに合わせてキビキビ動こうとするとアクセルワークはラグに合わせて一瞬大きく踏むような事になると思います。そこらで燃費が落ちるのでしょうが、緩慢にすれば個々の車の動きが遅延連鎖で全体の流れが悪くなるのでマイカーはエコでも全体ではエコでないエゴドライブになるでしょう。他に車が居ない所でエコドライブをやるのは結構だが道路のキャパシティを下げない程度にして渋滞を起こす様なマネは止めて欲しい。坂での減速連鎖による停止や渋滞発生は止めよう。適度に速度を出す事や速度維持もエコとしてくれ。(2015/12/15 00:20)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

面白い取り組みをしている会社と評判になれば、入社希望者が増える。その結果、技能伝承もできるはずだ。

山崎 悦次 山崎金属工業社長