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高学歴の大工志望者が集まる中堅建設会社

マニュアルが使えない面接時間240分

2018年2月13日(火)

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 ここまで繰り返し面接をするのは、両者が素顔を見せ合い、ミスマッチをなくすためだ。

 「これだけ話せば、学生の人となりや価値観は否が応にも見えてくる。それは学生側も同じこと。面接官を務める先輩社員を通して会社の実像が見えれば、納得ずくで当社を選んでくれる」(採用を担当する総務課の芹澤将幸課長)。

 一次面接は個室ではなく、オープンスペースで実施する。個室では学生に圧迫感を与えてしまい、素の姿が出にくいからだ。企業の中には故意に厳しい質問をして学生の対応力を測る「圧迫面接」をするところもあるが、平成建設では「自然な普段通りの様子」から学生の資質を見抜くことに神経を使っている。

 面接官を務めるのは、社歴10年以下の社員。面接官3人のうち1人は、大工や設計など、希望する職種の先輩社員が務める。学生が知りたい情報をもれなく提供したいと考えるからだ。

志望動機を聞かない

 話す内容にも人事部や経営層は一切タッチせず、すべて面接官任せだ。かなりざっくばらんな雰囲気で、志望動機を聞かないこともあるほど。「お互いが自分の言葉でしゃべれる時間だった。時間は長いが全く疲れなかった」と入社2年目で工務部の大垣宏介さんは話す。同じく入社2年目で大工工事部の栗林熙樹(ひろき)さんは「都合の悪いことをごまかさない。正直に本音で話してくれていて好印象を持った」と振り返る。

「普通の会話で、面接という感じがしなかった」と話す入社2年目、工務部の大垣さん(写真/廣瀬貴礼)

 ただし、これは学生にとっては必ずしも楽な面接ではない。面接マニュアルが役立たないからだ。今の学生は面接の受け答えがうまいが、合計240分の長丁場となると、おのずと地頭の良さやとっさの対応力が見えてくる。

 さらにそうした部分をじっくり観察するため、一次面談では、面接官とは別にもう1人、面接には参加せずそれぞれのグループのそばで参加者の様子を観察する採用担当者がいる。

コメント5件コメント/レビュー

顧客側としての私の経験では平成建設は同じ仕様ならば見積もり価格が高い方だった。内製化がコストアップになっているのかもしれない。(もっとも、高くても同じ価格で、施主のこだわりにも応えてくれるのかもしれないが、)大工が皆大卒社員と言うのも顧客からすれば、良いこだわりと取るか、実利につながるか疑問と取るか、見方も別れよう。自分は同じ品質の建物が、より安く建てられるのなら、標準的な外注主体の施工体制でも良いと思う。もちろん、管理監督のしっかりした元請けに良い施工者を選んで工事してもらうことが求められるのだろうが。一方で社員目線で言えば、自社施工で経験も技能も身に付く会社は、若者の求職者に受けが良いのはうなずける。だが、一生一大工として生きる事が目標ならいいが、他の企業であれば当然現場経験の先にも道があるわけで、技能と経験を身に付けたその先にどう未来を描こうとしている会社なのかが気になった。(2018/02/13 20:02)

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「高学歴の大工志望者が集まる中堅建設会社」の著者

荻島 央江

荻島 央江(おぎしま・ひさえ)

フリーランスライター

2002年からフリーランスライターとして活動。現在は「日経トップリーダー」や「日経メディカルオンライン」などに執筆。著名経営者へのインタビューや中小企業のルポを得意とする。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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顧客側としての私の経験では平成建設は同じ仕様ならば見積もり価格が高い方だった。内製化がコストアップになっているのかもしれない。(もっとも、高くても同じ価格で、施主のこだわりにも応えてくれるのかもしれないが、)大工が皆大卒社員と言うのも顧客からすれば、良いこだわりと取るか、実利につながるか疑問と取るか、見方も別れよう。自分は同じ品質の建物が、より安く建てられるのなら、標準的な外注主体の施工体制でも良いと思う。もちろん、管理監督のしっかりした元請けに良い施工者を選んで工事してもらうことが求められるのだろうが。一方で社員目線で言えば、自社施工で経験も技能も身に付く会社は、若者の求職者に受けが良いのはうなずける。だが、一生一大工として生きる事が目標ならいいが、他の企業であれば当然現場経験の先にも道があるわけで、技能と経験を身に付けたその先にどう未来を描こうとしている会社なのかが気になった。(2018/02/13 20:02)

念入りな採用活動は、終身雇用を前提としているからですかね。家族を迎えるための準備として。給与体系はどうなっているんでしょうね。年功型なのですかね。実力主義型なのですかね。起業を応援したりするのですかね。業務別採用だと生涯その仕事を担当するわけで、やはり、社員は起業やステップアップの転職を視野に働くんですかね。(2018/02/13 12:55)

「会社に入る」のではなく、「技術・技能を身に着ける」ことを目指す人が必要なのに、ほとんどの会社は「会社に入りたい」人を取ってますからね。
本当に技術で勝負するなら、当然の流れかと思います。

また、昔の大工さんとか、職人さんとかは、今だったら当然のように難関大学に入れるだけのものを持っていたと思います。
でも、おカネのかかる大学なんぞには行ける状況ではなく、手に職をつけてという道に進んだ人が多かったのではと感じています。

仕事柄付き合いのある業界では、当時その地域では、中学卒業後の進路は、大手企業の企業の養成工がトップ、次が工業高校、その次が商業高校、どうにも行き場のない者が普通高校に行ったとか。
そういう社会にもう一回なるのかもしれませんね。(2018/02/13 12:23)

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自ら考えて商売をやってみて修羅場を経験しなければ経営者は育たない。

中西 宏明 日立製作所会長・経団連次期会長