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異常なまでのこだわりで「口伝」から脱却

職人であり、商売人を育てる「柿安本店」の強さ

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2015年10月29日(木)

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カリスマ社長だった父の後を継いで10年。赤塚保正社長は先代の経営を踏襲する一方で、「口伝からの脱却」を目指す。職人仕事を精巧な仕組みに落とし込み、従業員を鍛えて業績をさらに引き上げた。赤塚社長の改革の軌跡を追った。

赤塚社長は6代目。留学先のニューヨークまで来た伯父(4代目)から「ぜひ会社を継いでほしい」と口説かれ、柿安への入社を決めた(写真:菊池一郎)

 2001年、BSE(牛海綿状脳症)問題で危機に直面したものの、惣菜店「柿安ダイニング」の大量出店に踏み切り、V字回復に成功した柿安本店。

 その一方、急成長の陰で人材育成が追いつかず、店舗間で商品にばらつきが生じていた。ある従業員はその当時を振り返り「勢いに任せて仕事をしていた」と話す。赤塚社長はこの部分に大胆にメスを入れて、従業員教育を体系化。会社全体の取り組み、継続的な仕組みとして進化させている。

 教育を展開する上で、赤塚社長が取った戦略を整理すると、3つのポイントが見えてきた。1つ目は従業員に仕事内容を細かく、深く指示すること。2つ目は組織に競争意識を植え付けること。3つ目はリーダーの育成だ。

柿安流盛り付け方を徹底指導

 東日本と西日本エリアに分かれ、月に1度開いている惣菜部門の「調理研修」。この研修は看板商品や季節商品に絞り、同じメニューを何度でも作らせるのが特徴だ。

 例えば「30品目サラダ」。30品目の食材を一度に混ぜて皿に載せるのではなく、一つひとつの素材ごとに分けて用意し、それをバランスよく、美しく、崩れないように皿に盛っていく。

調理研修では、参加者が盛り付けた惣菜店「柿安ダイニング」の定番メニュー「30品目のサラダ」をショーケースに並べ、厳しく寸評する(写真:菊池一郎)

 赤塚社長が料理長たちに口癖のように言っているのは「お客様が食べるシーンまで考えて商品を作れ」という指示だ。惣菜の場合なら、通常、来店客は自宅まで持ち帰って食べる。だから商品は多少時間がたってからでも、おいしく食べられなければいけない。

 「店頭で食べたときはおいしかったけど、そうでもないな」と思わせないように、売り場では出来立てや揚げ立てを試食で提供しないほどの念の入れようだ。

 社長からそうしたこだわりを繰り返し教え込まれるからこそ、柿安の従業員は、商品が食卓に上がった場面を意識しながら調理し、盛り付けるようになる。

 「味にも盛り付けにも、これでもかとこだわっている。研修で、同じ内容を時間をかけて徹底的に練習するのは、惣菜業界でもうちくらいではないか」と、惣菜営業部の濱嵜隆志次長は言う。

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