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「任務分析」を極めよ。特殊部隊創設者の真意

伊藤祐靖 × 成毛眞 特別対談(2)

2016年8月10日(水)

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 (前回から読む)

国のために死ねるか』(文春新書)

 《軍隊には、その国の底辺に近い者が多く集まってくるものなのだ》《日本という国は、何に関してもトップのレベルに特出したものがない。ところが、どういうわけか、ボトムのレベルが他国に比べると非常に高い。優秀な人が多いのではなく、優秀じゃない人が極端に少ないのだ》――組織論として読み応えのある『国のために死ねるか』(文春新書)の著者、元自衛官の伊藤祐靖さんは、自衛隊初の特殊部隊、海上自衛隊の特別警備隊の設置に力を尽くした人物だ。

 特殊部隊と聞くと、どうしてもディスカバリーチャンネルで見る『アメリカ海軍特殊部隊』シリーズなどを想像してしまう。むくつけき筋骨隆々とした男たちが、過酷な環境下で黙々と任務に取り組む、あのイメージだ。伊藤さんも、著書の帯の写真ではフライトジャケットを着て、こちらを睥睨するように胸の前で腕を組んでいるだが、今日は、青い小花柄の半袖シャツに、水色のパンツという出で立ちなのである。

世の中に溶け込むように、目立たぬように

成毛:伊藤さんは、いかにも特殊部隊の人という外見ではないですよね。

伊藤:世の中に溶け込むように、目立たないようにしています。

成毛:特殊部隊の隊員であることを識別する方法はあるんですか。

伊藤:コウモリとサソリをあしらったバッジがあります。コウモリは夜のパラシュート降下のイメージ、サソリはワンショット・ワンキルのイメージです。でも、それをつけてそこら辺を歩くことはありません。むしろ隊員には、長髪や茶髪を承認していました。

成毛:特殊部隊の人だとすぐには分からないようにという工夫ですね。

伊藤:ただ、潜るために水中マスクをつけるので、やはり髪は短い方がいい。それに、江田島ではバレバレでした。あそこでは、飲み屋に行くと私は「小隊長」と呼ばれていましたし(笑)。

伊藤祐靖(いとう・すけやす)
1964年生まれ。日本体育大学から海上自衛隊へ。防衛大学校指導教官、「たちかぜ」砲術長を経て、「みょうこう」航海長在任中の1999年に能登半島沖不審船事件を体験。これをきっかけに自衛隊初の特殊部隊である海上自衛隊「特別警備隊」創設に関わる。42歳、2等海佐で退官。以後、ミンダナオ島に拠点を移し、日本を含む各国警察、軍隊に指導を行う。現在は日本の警備会社などのアドバイザーを務める傍ら、私塾を開いて現役自衛官らに自らの知識、技術、経験を伝えている(写真:川島良俊、以下同)

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「「任務分析」を極めよ。特殊部隊創設者の真意」の著者

成毛 眞

成毛 眞(なるけ・まこと)

成毛探偵社代表

1955年生まれ。書評サイトHONZ代表、インスパイア取締役ファウンダー、スルガ銀行社外取締役、早稲田大学ビジネススクール客員教授、元マイクロソフト社長。2014年、成毛探偵社代表に就任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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