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食への不信を背景にもやし栽培器が売れる中国

アジアの「健康ブーム」、裏側に宿るものは?

2016年7月26日(火)

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 マレーシアの首都クアラルンプールには、街の至る所で野菜の料理だけを提供する、ベジタリアンレストランを見かけます。日本でベジタリアンレストランは珍しいですが、クアラルンプールでは当たり前。ショッピングモールのフードコートにも、タイ料理、中華料理、ムスリム料理などと並んで、1つの料理のジャンルとして、ベジタリアン店がブースを構えています。

 最近では人気の地元カフェが姉妹店としてベジタリアンレストランを開業したり、菜食主義を徹底したビーガンレストランも登場したりしています。「ビーガン」とは、肉だけでなく卵も乳製品も口にしない絶対菜食主義者のこと。ビーガンレストランが続々とオープンし、ニーズの大きさがうかがい知れます。

 多民族国家マレーシアでは、ムスリムは豚肉を食べません。インド系は牛肉を食べないなど、それぞれが宗教上の理由で特定の肉を避けています。肉を断ち、菜食主義となる人も多く、ベジタリアンレストランが必要とされる土壌が元々、あるのです。

 健康面から菜食主義を貫く人や、週のうち何回かベジタリアンレストランに通い、デトックスする人も増えているようです。まさにマレーシアは「ベジタリアン天国」と言えそうです。

 さらに野菜を中心とした有機農産物を収穫したり、種を植えたり、試食体験したりする日帰りツアーの「Farm Visit」や、農園に宿泊しながらその生活を体験する「Farm Stay」なども人気を集めています。食べるだけのモノ消費から、実際に自らが体験するコト消費に需要が広がっているのです。

 クアラルンプール郊外のセランゴール州バンギにある「GK有機農園」が主催するFarm Visitは常に予約が数か月先まで埋まる人気ぶりです。ツアーでは中華系オーナーの指導の下、ヨガを行って身体の悪い部位を実感し、その後に農園を回って植物や野菜の説明を受けながら、トウモロコシやサツマイモを収穫して試食。種植えを体験して、最後に野菜や花を使ったランチを食べて終了です。土産として新鮮な野菜を持ち帰ることができ、参加者の満足度が高いツアーになっています。

 マレーシアでは2000年前後に有機食品を扱う店が各地で次々に開店しましたが、有機栽培でないものも、有機と偽装表示をして売られていたため、一時期その信ぴょう性が疑われ、売り上げも低迷していました。

 しかし2011年以降、有機農産物認証の表示が義務化され、消費者が安心・安全に購入可能な店が増えると、改めて有機農産物がブームになっていきました。そうした経緯で有機農産物のFarm VisitやFarm Stayは、若い世代を中心とした都市生活者に支持され、トレンドになっているのです。

「シゴトタビ~知られざるアジアの姿~」のバックナンバー

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「食への不信を背景にもやし栽培器が売れる中国」の著者

高橋 学

高橋 学(たかはし・まなぶ)

フリーライター

日経トレンディや日経ビジネスムック、ダイヤモンドオンラインなどで執筆。著書は『結局「仕組み」を作った人が勝っている』『「場回し」の技術』(光文社)など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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