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国内魅力度ワースト2位、佐賀はタイに愛される

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2016年4月27日(水)

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 民間シンクタンク、ブランド総合研究所が毎年実施している「47都道府県魅力度ランキング」では最下位集団の常連。2015年の調査でも、茨城県に次ぐワースト2位という屈辱に耐えた佐賀県が、タイ人観光客の集客で輝かしい成果をあげている。

 2013年にはわずか370人だったタイ人観光客が2014年には前年比416%の1540人に達し、2015年には同337%の5190人に急増した。実数としてはまだまだ少なく、福岡県の10分の1以下だが、伸び率からいえば九州ナンバーワン。飛躍的な上昇だ。先日発生した熊本地震の影響で2016年は苦戦が予想されるものの、佐賀県観光連盟・誘致推進課長の清武裕子さんの言葉に不安の色はない。

「まず、被災された皆様には心よりお見舞い申し上げたいです。佐賀は地震の被害はほとんどないのですが、やはりキャンセルが入ってきています。これはもう仕方がない。お客様からすれば熊本イコール九州ですから。でも、こういうときだからこそ正確な情報を伝えつつ、これからもお客様に旅行先として選んでもらえるよう、九州全体で観光を盛り上げていきたいですね」

映画、テレビ、単行本

 清武さんが迷いなくこう話せるのは、過去2年間、「佐賀に足を運んでもらいたい」と積極的に動き、チャンスと見れば引き寄せ、確実に形にしてきたという自信と誇りがあるからだ。

「私は福岡の人間で、よそものなんですけどね。だからこそ、佐賀の良さがよくわかる。来てみたらびっくりするぐらい魅力があるんですよ。それを伝えていかないと」

 猛烈な勢いで明るく楽しく佐賀とタイ人を語る清武さん。佐賀県はいかにしてタイ人を虜にしつつあるのか。その軌跡を探ってみた。

 タイ人集客に向けての最初のチャンスは2013年に訪れた。

 映画製作会社などに佐賀県の良さをPRし、ロケを誘致している佐賀県庁文化・スポーツ部(当時)文化課フィルムコミッションの働きかけに、映画「タイムライン」のロケ地を探していたタイの名匠、ノンスィー・ニミプット監督が興味を示したのだ。山田洋次監督作品をはじめ、昭和の日本映画を見て育ったノンスィー監督は、フィルムコミッションが送った動画や写真の中に、映画の舞台に求めていた「日本の原風景」を見い出し、ロケ地に決定。撮影隊を引き連れて、遠路、佐賀にやってきた。

バンコクで開催された「タイ国際トラベルフェア(TITF)トラベルフェア」の佐賀県ブースで佐賀をアピールする佐賀県観光連盟・誘致推進課長の清武裕子さん。

 このチャンスに食いついたのが、長年勤めた大手旅行会社を退職後、その手腕を見込まれて2013年から佐賀県観光連盟で働き始めていた清武さんだ。

「正直、タイでもベトナムでもどこでも良かったんですが(笑)、タイが乗ってくれた。ちょうど2013年には短期滞在ビザも緩和されたし、そんなにすごい監督さんがロケしてくれるなら、ロケのメーキング冊子を作らない手はない。ロケ地のところに印を入れた地図を入れて、ほかに来てほしいところも紹介した冊子『ADVENTURE SAGA』を作り、映画の公開前にバンコクにプロモーションに乗り込みました」

 バンコクでは現地の旅行会社を招いて佐賀PRのイベントを開催したが、当時の佐賀の知名度はほぼゼロ。旅行雑誌に取材に来てほしいと言っても、「は、佐賀…それ、どこですか?」と言われ、実現したのは1社のみ。冊子は2万部刷っていたため、BTS(高架鉄道)やMRT(地下鉄)の駅でも配布したが、手応えとしては芳しいものではなかったようだ。

 しかし、チャンスをつかもうとがむしゃらに動いた佐賀県を幸運の女神は見捨てなかった。映画「タイムライン」は、2014年の興行成績でタイ国内5位に輝く大ヒットを記録。映画を見たタイ人が続々と、ロケ地の祐徳稲荷神社や大川内山、唐津を訪れ始める。

日本三大稲荷の一つ、祐徳稲荷神社は、佐賀県で撮影された3本の映画・ドラマにすべて登場。タイ人が訪れる定番スポットだ。

 映画「タイムライン」のヒットは、さらなる幸運も引き寄せた。

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「国内魅力度ワースト2位、佐賀はタイに愛される」の著者

三田村 蕗子

三田村 蕗子(みたむら ふきこ)

フリーライター

福岡生まれ。津田塾大学学芸学部卒業。出版社勤務後、フリーライターに。ビジネス誌、経済誌、流通専門誌などで活躍中。2014年末から活動拠点をアジアのハブであるバンコクに移した。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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