• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

タイの人々よ、これが日本のクリーニングだ!

  • 三田村 蕗子

バックナンバー

2015年10月16日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 年間の平均気温32度。常夏の国・タイでは冬服を利用する機会などない…と思ったら大間違いだ。厚手のスーツ、コート、ウールのセーター、果てはダウンジャケットまで、さまざまな秋冬服が店頭を飾り、そして実際に売れていく。

  購入しているのは、ファッション感度の高いタイ人たちだ。エアコンが効きすぎた寒いほどの室内で着用したり、北海道など寒冷地への海外旅行のために買い求めたりと、決して「タンスの肥やし」にはなっていない。現実にしっかり利用されている。

 洗濯機では洗えない、ドライクリーニングが不可欠なこうしたおしゃれ着の受け皿として、いまタイ人の支持を集めているのが日本発のクリーニング店・喜久屋だ。代表取締役兼CEOの中畠信一氏はターゲットをこう設定している。

「普通にオシャレをして小洒落たレストランに行き、ワインを飲むようなタイ人。超富裕層は、高級ホテル内のクリーニング店を利用するので、その下の層を狙っています。所得でいえば、月に5万~7万バーツ(16万円~約25万円)を稼ぐ人々。経済成長を背景に順調に増えている中間層ですね」

 喜久屋の店舗数はバンコク市内に15店。このうち、オシャレなタイ人がこぞってやってくるトンロー地区の商業施設トンロー8(エイト)内の店舗をのぞいてみた。

 車で来店したタイ人が高そうな服を次々に持ち込んでは、クリーニングを依頼していく。驚くのは、タイ人の気前の良さだ。

タイの人は「プレミアム」が大好き

 喜久屋では、クリーニングの料金を「スタンダード」「プレミアム」「スーパープレミアム」の3段階に設定している。例えば、ワイシャツの「スタンダード」は1枚60バーツ(約200円)だが、「プレミアム」なら72バーツ(約240円)、「スーパープレミアム」なら120バーツ(約400円)。高くなればなるほど、しみ抜きやのり調整、ハンガーなどもグレードアップしていく設定だ。

もちろん、「スタンダード」コースで頼んでも、仕上がり自体にはまったく問題はないが、半数のタイ人は「プレミアム」を選ぶ。一方、日本人駐在員家族が客の大半を占めるフジスーパー内の喜久屋では、「スタンダード」の利用が圧倒的。「プレミアム」を依頼する客は少数派だ。

「フジスーパーで持ち込まれるのはほとんどが普段着。だって、現地の日本人駐在員はあまりオシャレをしませんから(笑)。タイ人は違いますね。良い服を買ったら、ちゃんと仕上げてもらいたいという意識が強い。私が見るところ、現在のタイ人はDCブランド全盛期の80年代の日本人に似ています。日本人はその後、エコやロハスのブームをくぐりぬけて、すっかり服装がシンプルかつカジュアルになっちゃいましたが、タイ人は『よし、オシャレをするぞ』という気合満々。だからクリーニングも『プレミアム』の依頼が多く、トンロー8の店は売り上げも一番高い。そもそもタイ人の利用が多い店ほど好調なんです。これはまったく予想外でした」

 バンコクの日本人はオシャレをしない、という中畠氏の指摘は耳に痛い。が、これは私の実感でもある。小金持ちのタイ人、特に女性は頭のてっぺんから爪先までオシャレに手を抜かず、最新モードで飾り立てる。それに比べると、駐在妻も含めて日本人はよく言えばカジュアル、悪く言えば地味。ドライクリーニングが必要なおしゃれ着をあまり持ちあわせていない私のような人間が多数派と見た。

 車よりも、自転車、お散歩、ジョギングを好み、カジュアル化・内的充実化の道をひた走る日本人と、車をステイタスと考え、ここぞという時の服装に手を抜かず、外面を重視するタイ人。クリーニング店にとってどちらが理想的な客であるかは明らかだ。

コメント0

「バンコク繁盛記」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

韓国がダメでも、日本なら技術を見る「目」が投資家にあるはずだ。

崔 元根 ダブル・スコープ社長