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『シン・ゴジラ』とオメガ計画と八岐大蛇と

「大人の妄想」が止まらない(後編)

2016年9月6日(火)

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日経ビジネスオンラインでは、各界のキーパーソンや人気連載陣に「シン・ゴジラ」を読み解いてもらうキャンペーン「「シン・ゴジラ」、私はこう読む」を展開しています。※この記事には映画「シン・ゴジラ」の内容に関する記述が含まれています。

(前編はこちら

悶絶の代謝地図と解かれない謎と

 シン・ゴジラ攻撃のヒントを得る代謝マップらしきものを見て、「おお!」と身をのり出した。40年くらい前に初めて見て大感動した細胞の代謝マップを思い起こさせたからだった(分厚い大判サイズの代謝地図帳をどこかの研究所で見て後でやっと入手した)。

 そのマップとは、大腸菌がどのようにエネルギー源(栄養)を取り入れて酵素などの働きで生命維持に欠かせない物質を作っているかについての気絶するような生化学反応の経路を、立体的に描いたとんでもなく複雑で美しい図なのだ。生命体で行われている化学反応がこれほど複雑であること、それを解き明かしてきた研究者の努力に敬服したのだ。

代謝マップの一例。これは医薬品メーカー、ロシュ社が1965年に初版を出して以降、改訂を続けてきた「大腸菌の生化学代謝地図」。(出典:Biochemical Pathways、編纂者・Gerhard Michal博士)。

 生命科学の進歩を受けて更新し続けている最新マップも次々に公開されており、日本では京都大学のKEGG(京都大学生命システム情報統合データベース)が知られている。

 『シン・ゴジラ』に出てくる代謝地図らしきものはその「生化学代謝地図」とはまったく違うが、その複雑さや美しさのイメージはとても似ているので、参考にしたのかもしれない。『シン・ゴジラ』で使われた小道具のそのマップを詳しく見たいなと思うが、映画では、そのマップに動物である(であろう)ゴジラの体内で、原子力をエネルギー源として利用している仕組み、代謝系が描かれている、という「設定」のようだ。

 しかし映画では、動物学者がその一番肝心な部分の、「嘘」なりの「謎解き」を最後までしてくれなかった。

 ゴジラはありえない動物(生命体?)ゆえ、映画という虚構表現では原子力がエネルギー源であってももちろんOKだが、虚構は虚構なりに「虚の説明」があった方がよかった。いや、製作チームも同じことを考え、虚構なりの説明を組み立てていたのではないかと思うが、上映時間の制限から編集時にそのシーンをカットした可能性もある。

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「『シン・ゴジラ』とオメガ計画と八岐大蛇と」の著者

山根 一眞

山根 一眞(やまね・かずま)

ノンフィクション作家

ノンフィクション作家として先端科学技術分野の熱い人間像を描き続ける一方、3.11被災地支援活動も人生の大きな柱です。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官