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TPP、不動産・建設分野にも大きな恩恵の期待

8億人の市場がハコ需要を喚起

  • 菅 健彦=日経不動産マーケット情報

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2016年6月8日(水)

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参加12カ国の人口は約8億人。TPP(環太平洋経済連携協定)によって世界のGDPの4割弱、人口の1割強を占める巨大な経済圏が誕生する。関税撤廃や農業分野への影響ばかり話題になるが、サービスや投資のルールが明確になることで、不動産・建設分野の受ける恩恵は少なくない。人・モノ・カネの活発な動きが、高質なハコ(建物)の需要を喚起する。

 TPP発効後の国際的な事業環境の変化を先取りしようと、企業は動き出している。物流大手の山九はメキシコに現地法人を設立した。メキシコは米国向け自動車産業の集積地だ。日系メーカーの進出が相次いでおり、事業のさらなる拡大が見込めると判断した。

 ヤマトホールディングスは東南アジア地域の物流ニーズが飛躍的にアップするとみて、マレーシアの宅配大手と業務提携を結んだ。ファミリーマートはコンビニエンスストアの外資規制の緩和を見据え、マレーシアへの進出を発表。繊維製品染色加工のソトーは関税撤廃をにらんでベトナムの企業と提携し、現地での生産を始めた。

 こうした取り組みとは裏腹に、不動産・建設分野の反応は総じて鈍い。TPP大筋合意後に帝国データバンクが実施した「TPPに関する企業の意識調査」では、回答した全国1万547社の9.8%が「検討または検討予定」と答えたのに対し、建設業、不動産業はともに3.6%にとどまった。

世銀予測は日本の輸出23%増

 不動産・建設分野への影響を探る前に、TPPについてざっとおさらいしておこう。TPPは自由貿易協定の一種で、一つの経済圏を構築するための取り組みだ。日本、米国、オーストラリア、ニュージーランド、ベトナム、マレーシアなど12カ国が参加し、2015年10月の閣僚会合で大筋合意した後、2016年2月に署名した。

 協定は、投資、国境を越えるサービスの貿易、政府調達、中小企業、紛争解決など30章で構成される。関税撤廃に注目が集まりがちだが、サービスや投資のルールが明確になることで市場の透明性が増し、国際間のビジネスがしやすくなる効果が大きい。

 参加国を合わせたGDP(国内総生産)は28兆ドル、人口は8億人。TPPによって世界のGDPの4割弱、人口の1割強を占める巨大な経済圏が誕生する。日本のおよそ6倍の市場規模だ。しかも連携が各国の成長を促す。世界銀行が発表した2014年を基準とした試算によれば、2030年時点で日本の輸出は23.2%、GDPは2.7%それぞれ押し上げられる。高齢化と人口減少でじり貧の日本にとって、TPPは唯一の光明ともいえる。

コメント1件コメント/レビュー

まず、TPPについては自由貿易協定などではなく、ブロック経済圏の創造に近いという認識を持たなければなりません。
現代において類似する事例を上げればEUなどがこれに該当しますが、ヒト・モノ・カネの移動の自由がその国に住む人たちの利益や便益に繋がっていないことは明らかであり、イギリスでは「EU離脱」を問う国民投票が行われます。(その原因は移民によるものですが)
「グローバル」が大好きな筆者のような方々が、このような世界的な潮流を押さえていないことは問題ではないでしょうか?
次に、TPPにより輸出が増加するとのことですが、輸入はどれだけ増加すると予測されているのでしょうか?GDPだけで考慮すれば「輸出額」の増減ではなく「純輸出額」の増減で物事を語るべきです。(但し、個人的には一方的な黒字・赤字は好ましくないと思っている)
そして、輸出企業の利益を日本国民に還元されるような仕組みを構築できるのでしょうか?むしろ、そのような制度(規制など)をISDなど国内法以上の超越法で縛る仕組みがTPPではないのでしょうか?
「国民が豊かになる」(一人あたりのGDPや可処分所得が上昇する)という担保を持って交渉に臨み、実際にそうでなかった場合には撤退する必要があると撤退戦略がラチェット規定で縛られている時点でTPPには参加するべきではないと考えます。
また、TPPの公用語として圏内GDP2位の日本の公用語である日本語が採用されておらず(何故かフランス語・スペイン語が公式採用されている)、それが非関税障壁としてやり玉に挙がる可能性がある点や、日本国民が契約を交わす際に不利に働く可能性があるという点を無視しています。
結局、(日本・その他の国を問わず)大企業には有利な条約ではあっても、国民に対しては殆どメリットが無い条約であるあると私自身は認識しています。
強いものがより強く、弱いものがより弱くなってしまうような制度を、グローバルに展開しようとしていることが明らかなのでアメリカ国内でも反発が起きているのです。
そのような事情を説明せず、(一部の人に対する)メリットだけを謳うことはいかがなものでしょうか。(2016/06/08 11:25)

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いただいたコメント

まず、TPPについては自由貿易協定などではなく、ブロック経済圏の創造に近いという認識を持たなければなりません。
現代において類似する事例を上げればEUなどがこれに該当しますが、ヒト・モノ・カネの移動の自由がその国に住む人たちの利益や便益に繋がっていないことは明らかであり、イギリスでは「EU離脱」を問う国民投票が行われます。(その原因は移民によるものですが)
「グローバル」が大好きな筆者のような方々が、このような世界的な潮流を押さえていないことは問題ではないでしょうか?
次に、TPPにより輸出が増加するとのことですが、輸入はどれだけ増加すると予測されているのでしょうか?GDPだけで考慮すれば「輸出額」の増減ではなく「純輸出額」の増減で物事を語るべきです。(但し、個人的には一方的な黒字・赤字は好ましくないと思っている)
そして、輸出企業の利益を日本国民に還元されるような仕組みを構築できるのでしょうか?むしろ、そのような制度(規制など)をISDなど国内法以上の超越法で縛る仕組みがTPPではないのでしょうか?
「国民が豊かになる」(一人あたりのGDPや可処分所得が上昇する)という担保を持って交渉に臨み、実際にそうでなかった場合には撤退する必要があると撤退戦略がラチェット規定で縛られている時点でTPPには参加するべきではないと考えます。
また、TPPの公用語として圏内GDP2位の日本の公用語である日本語が採用されておらず(何故かフランス語・スペイン語が公式採用されている)、それが非関税障壁としてやり玉に挙がる可能性がある点や、日本国民が契約を交わす際に不利に働く可能性があるという点を無視しています。
結局、(日本・その他の国を問わず)大企業には有利な条約ではあっても、国民に対しては殆どメリットが無い条約であるあると私自身は認識しています。
強いものがより強く、弱いものがより弱くなってしまうような制度を、グローバルに展開しようとしていることが明らかなのでアメリカ国内でも反発が起きているのです。
そのような事情を説明せず、(一部の人に対する)メリットだけを謳うことはいかがなものでしょうか。(2016/06/08 11:25)

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