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ゴリラ研究者と服の革命家、「人材」を語る

山極 寿一(京大総長) × 柳井 正( 「ユニクロ」創業者)

  • 日経ビジネス編集部

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2016年7月11日(月)

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ビジネスも大学の“知”も国境を越えるのが当たり前の時代にあって、世界で生き抜く人材の「あるべき姿」とは──。日本を代表する世界的な小売業「ユニクロ」の創業者と、 霊長類学者の京都大学総長が次代を担う若者の課題と希望について熱く語り合った。

(写真=大槻 純一)

山極 人材育成とは直接つながらない話かもしれないけど、柳井さんに会ったらぜひ聞きたいと思っていたことがあります。柳井さんは、ファッションって何だと思いますか。私は自己主張だと思うんです。

 人間が生きていく上で必要不可欠な衣食住のうち、「食」と「住」は1人では手に入れにくいものです。しかし「衣」だけは自分で選ぶことができる。自分で選んだものを自分で身に着けることができるわけだから、自己主張につながる。どうでしょう。

柳井 なるほど。確かに社会生活を営む上で、自分はこういう人間だということを表すという意思が衣服にはあると思います。軍服や宗教服は、その最たるものです。欧州の社交場におけるドレスやスーツも同じです。

 その一方で米国では、ジーンズやスポーツウエアといったカジュアルウエアが発達してきた。2つの大きな流れが今のファッションにはありますね。

山極 自分の属するグループによって服を変えることはよくあります。服にこだわるのは、年齢や階層を大事にする人間の文化の表れです。

 でも、最近の研究者の集会とか学会を見ていると、非常にカジュアルな服装が当たり前になっています。昔はスーツにネクタイが主流だったのですが。

柳井 多分それは、研究する人たちが大学の今までの官僚制みたいなものから研究者主体のフラットな社会に移行してきているからじゃないですか。

 先生がおっしゃる通り、確かに服装はその人の属するグループを示すものでした。でも今の人が大事にしているのは、「俺はおまえより上だ」と言った格式とかステータスの表示ではありません。着心地や活動のしやすさ、自分らしさです。社会の変化が服装の変化に表れている。

 米国のシリコンバレーで働く人はほとんどジーンズにTシャツですよ。固定化された社会の中で生きるのではなく、ネットワーク型のフラットな組織で生きている彼らの職業観をとてもよく表していると思います。

 シリコンバレーには、インド人や中国人といった移民が多い。様々な人種が集まる場では、階層がかえって邪魔になるのです。今、世界を動かしているのはそういう人たちです。

山極 面白いですね。グローバルに通用する人材を育む土壌が、服装からも表れているなんて。

 階層がなくなることで、新しいものが生まれると考える文化は京都大学にもあります。最たるものが、学生が教員を「先生」と呼ばない風土。特に理学部と文学部はこの傾向が強いですね。学生は皆、私のことを「山極さん」と呼びます。研究の現場では、教員と学生の関係は対等でありたいという考えの表れでしょう。

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