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「鮮度を20日保持」新技術で野菜の輸出後押し

腐敗ガスを吸着する鮮度保持剤の開発に成功【炭化・佐賀市】

2016年2月24日(水)

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冷蔵配送で4日が限度だった青果物の鮮度を20日間に延ばす技術を開発した。日本の高品質な野菜を船便で輸送できるので、農作物の輸出を強力に後押しする。(本記事は「日経ビジネス」2015年12月17日号からの転載です。記事中の内容は掲載時点のものです)

野菜の鮮度を20日間保つ
エチレンガスなどを吸着する鮮度保持剤と光触媒を利用して野菜の鮮度を保つ。運賃の安い船便で運べる範囲が広がった(写真=松隈 直樹)

 「こんな山奥で作ったベビーリーフが世界で売れるようになるなんて…」。佐賀市富士町で農業を営む八段俊一さんは、今年4月から自身が育てたベビーリーフを香港に出荷できていることに驚いている。富士町は山あいにあり、のどかな田園風景が広がる。そこで採れたベビーリーフが、2000km以上も離れた香港のスーパーマーケットの店頭に並んでいる。

 輸送は高価な航空便ではなく船便を使う。それでも葉物野菜の鮮度が維持できているのは、特殊な鮮度保持剤を使っているため。この「Tanka fresh(タンカフレッシュ)」を販売しているのが、佐賀県内に本社を置く炭化だ。入江康雄社長が2012年に設立し、2年かけて開発を成功させた。

腐敗ガスを吸着する

タンカフレッシュを使うことで、野菜はみずみずしさを保てるようになる

 高品質な日本の食材は海外でも人気があるが、これまで価格の高さが普及のネックとなってきた。野菜を輸出する場合、鮮度を維持するため飛行機で運ぶしかなかったからだ。航空便に比べてコストが20分の1の船便で送れるようになれば、価格競争力が高まり日本の農産物を海外で売りやすくなる。

 入江社長は「高品質な日本の野菜は、アジアの富裕層を中心に人気がある。値段も国内で売るより高く付けられるので、農家に高収益の新しい販路を提供できる」と意義を語る。

 タンカフレッシュは500~700度で炭化した竹炭を10マイクロメートル(マイクロは100分の1)以下に粉砕した微粉竹炭と茶葉から抽出した高濃度カテキンを、主原料であるシリカに混ぜてゲル化したもの。青果物は時間がたつと、腐敗の原因となるエチレンガスやアセトアルデヒドを発する。タンカフレッシュはこうしたガスを吸着して、青果物の劣化を防ぐ。

 以前から化学物質を反応させて、鮮度を維持する方法もある。だが扱いの難しい化学物質を使うため、安全性に課題があった。タンカフレッシュは原料が天然由来であり、安全性の高い吸着剤と言える。

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「「鮮度を20日保持」新技術で野菜の輸出後押し」の著者

西 雄大

西 雄大(にし・たけひろ)

日経ビジネス記者

2002年同志社大学経済学部卒業。同年、日経BP社に入社。日経情報ストラテジー、日本経済新聞社出向、日経コンピュータ編集部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部記者。電機、ネットなどを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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