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作業服のワークマン、おしゃれに“脱皮”

業界のガリバーが若者向けカジュアルに挑戦

2016年3月8日(火)

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作業服、作業用品を扱ってきた専門店チェーン、ワークマンが進化を遂げている。建設労働者の高齢化を見据えながら、成長を続けるため、若者向けカジュアル衣料にも挑戦する。徹底した低コスト運営に定評があり、ユニクロやしまむらにとって侮れない存在となりそうだ。

(写真=竹井 俊晴)

 東京都足立区の尾久橋通りは、都心部と郊外を結ぶ幹線道路だ。日中は交通量の多い道路だが、早朝はさすがに車の数も少ない。

 そんな通り沿いで、コンビニエンスストア以上ににぎわいを見せている店があった。群馬県を地盤とする流通グループ、ベイシアグループの作業服専門店、ワークマンだ。朝6時半ともなれば、ワゴン車やトラックが6台ある駐車スペースにズラリと並ぶ。車から降りるのは、カーゴパンツやニッカーボッカーをはいた「ガテン系」の職人たちだ。彼らは店内に入ると、軍手やタオル、雨の日にはかっぱなど、その日の作業に必要なものをまとめて買い、作業現場に向かう。ワークマンはこうしたニッチな建設作業員の需要を確実につかむことで成長してきた。

 全国に約750ある店舗網は85%がFC(フランチャイズチェーン)で運営されている。作業服チェーンの店舗数としては断トツだ。同社の試算によると「建設作業者の40%に当たる120万人がワークマンの固定客」という。

 263平方メートルの店内には約1500種類の商品がずらりと並ぶ。いずれも圧倒的な安値が特徴だ。カーゴパンツ980円、防寒裏アルミブルゾン4900円、軍手1ダース360円──。セールや値引きは控えて、エブリデー・ロープライス(毎日低価格)で売る戦略だ。

 低価格戦略は、ベイシアグループ全体を貫く「社是」でもある。ベイシアグループは、ホームセンターのカインズ、スーパーのベイシアなど多様な事業を展開する、一大流通グループだ。企業理念として、チェーンストアはディスカウントビジネスに徹するべきであると表明しており、低コスト運営と低価格販売を貫いて成長してきた。

 ワークマンの安さを支えているのは、メーカーを巻き込んで構築した商品調達の仕組みだ。作業服などの販路としてはワークマンの存在感が圧倒的に強い。このため、同社向けの専用製造ラインをメーカーに用意してもらったり、メーカーと一緒に海外で提携工場を見つけて製造コストを低減したりできるという。また全製品のうち3割は海外からの直接調達品で、安価な仕入れルートを確立している。

 メーカー側がリスクを取ってワークマンの要望に応えてくれるのは、同社が製品を全品買い取りしているという事情も大きい。衣料品の業界では今も売れ残りをメーカーや問屋に返品するという習慣が残っている。このためワークマンの姿勢は、メーカーと信頼関係をつくる前提となる。

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「作業服のワークマン、おしゃれに“脱皮”」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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