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パナの財務改革、「内部資本金」で成長加速

事業部が自ら資本効率を上げる仕組み作り

2016年6月3日(金)

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パナソニックが事業部の資本効率を高めるための財務改革に取り組んでいる。債権者や株主が期待する以上の利回りを稼ぎ、資金を効率的に使うための改革だ。事業部が自ら事業を作り変え、資本効率を改善することで全社の収益力底上げを狙う。

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内部資本金制度とは

パナソニックは、事業部を1つの企業体と見なし、経営に必要な資金を「内部資本金」として設定している。大きな成長を見込みにくい事業を柱にしている事業部は、内部資本金を「本社」に返し、本社側はそれをほかの成長が見込める事業部に移す。資本の有効活用を図り、成長に必要な投資が素早くできるようにする。また、事業部はこの活動を通じて、事業を取捨選択する意識を高める必要も出る。

 パナソニックは財務の改革を通じ、事業部の自主性と収益力を高める経営を強化している。その柱が、キャピタル・コスト・マネジメント(CCM)と呼ぶ経営指標の運用見直しだ。

 CCMの計算式は「事業利益-投下資本コスト」。「事業利益」は、営業利益に受取配当金をプラスし、支払利息をマイナスしたもので、本業のもうけを意味する。それに対して「投下資本コスト」は、事業部ごとに割り当てる「内部資本金」に内部留保と引当金をプラスした投下資本に、債権者と株主が要求する利回りの加重平均資本コスト(WACC)をかけて算出する。

 事業利益が投下資本コストを上回ればCCMはプラスになり、その事業部が資本市場の期待を上回る利益を出していることになる。その逆にCCMがマイナスになれば、投資家の要求を満たせなかったことになる。

事業部ごとに要求利回り設定

 パナソニックは2013年、12年ぶりに事業部制を復活させた。現在は37ある事業部がそれぞれ収益力を向上させ、資本の効率的な活用を進めるための軸がCCMだ。

 CCMを導入したのは1999年。当初は、債権者・株主の要求利回りを全社一律で8.4%に設定していた。それを2015年4月、各事業部の事業の特性に応じて、5~15%の間で差を付けるようにした。

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 狙いは、資本コストの考え方を各事業部に徹底し、改革を促すこと。各事業部が自らの事業における市場環境や為替の影響、設備投資の必要性などを基に、事業部の上に位置する4つのカンパニーや本社と協議して要求利回りを決定する形にした。

 「それぞれの事業の特性をベースに『このくらいの利益は出さないと』という意識で要求利回りを考えてきた」とCFO(最高財務責任者)を務める河井英明専務は話す。

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「パナの財務改革、「内部資本金」で成長加速」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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