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ファミマとユニー、「統合の代償」と苦闘

もはや「セブンの真似」では立ち行かない

2017年7月13日(木)

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コンビニ事業での規模を追い求め、2016年9月に経営統合した。低迷するGMSをグループに抱えるなどM&A(合併・買収)の「代償」もあり、再建は待ったなし。主力事業のコンビニにも、加盟店の疲弊など構造問題が立ちはだかる。

4月19日、サンクスから看板を替えて新装オープンしたファミリーマート西早稲田店(写真=藤村 広平)

 「単にオシャレな売り場なら我々にも作れるが、運営ノウハウは一朝一夕に身につけられるものではない」

 ユニー上席執行役員の浅井和彦氏は率直にそう語る。今年2月、大規模改装を終えて名古屋市に開業したユニーのGMS(総合スーパー)、アピタ新守山店。同社がリニューアルの目玉に据えたのは、TSUTAYAと開発した書籍や音楽ソフトの複合店「草叢(くさむら)ブックス」の出店だった。

 ユニーは改装にあたり、まず衣料品や住居関連商品を置いていた2階の直営売り場を縮小。フロア全体の半分を、まるまるTSUTAYAに委ねた。

 草叢ブックスはむき出しの天井やすこし暗めの照明などで、雰囲気を出した。売り場の中央にはスターバックスコーヒーを誘致し、計308の座席を配置した。モノを売る場所というより、店内で過ごす時間そのものに価値を見いだしてもらう狙いだ。店内は学校帰りの女子高生など、GMSがこれまであまり集客できていない客層でにぎわう。

 「直営売り場への集客につなげたい」。浅井氏がそう期待する通り、改装後の1カ月間で、同店の衣料品は前年に比べ20%の増収になった。ただし手放しで喜べる話ではない。魅力ある売り場をユニーが自前で作れなくなっている現実の裏返しでもあるからだ。増収とはいえ、衣料品は直営売上高の10%にすぎない。2月末の取材時、同店の衣料品売り場は草叢ブックスと同じ階にあると思えないほど閑散としていた。

アピタ新守山店の「草叢ブックス」は客でにぎわうが(写真左)、同じ階の衣料品売り場には閑古鳥が鳴く(写真=藤村 広平)
GMS再建は決め手を欠いている
●中計に盛り込まれたユニーの主な施策

 ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)の統合交渉でも、GMS事業の扱いは焦点になった。ファミマ側の狙いがGMSではなくユニー傘下のサークルKサンクスの獲得にあったからだ。「一緒になろうとしてきたのはサークルKサンクスであり、(親会社の)ユニーではなかった」。統合を主導したユニー・ファミマHDの上田準二前社長(現相談役、元ファミマ会長)も、かつて本誌に明かしている。

 だがユニー側は「GMSとコンビニエンスストアを切り離すことはできない」(同社首脳)との姿勢を貫いた。ユニーを含む統合の方向が固まってからも、GMSのリストラなどを巡って協議は長引き、当初の目標とした2015年夏の基本合意は数カ月ずれ込んだ。

 上田前社長は新会社の発足に際して「GMSが一緒でも、グループとして成長の絵を描ける確信が持てた」と語っている。だがユニー・ファミマHDが今年4月にまとめた中期経営計画でGMSについて示したてこ入れ策は「既存店の収益力底上げ」「食品売り場強化」など新味に欠ける内容だった。抜本的な再生への道筋は見えていない。

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「ファミマとユニー、「統合の代償」と苦闘 」の著者

藤村 広平

藤村 広平(ふじむら・こうへい)

日経ビジネス記者

早稲田大学国際教養学部卒業、日本経済新聞社に入社。整理部勤務、総合商社インド拠点でのインターン研修などを経て、企業報道部で自動車業界を担当。2016年春から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士