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製造業へ華麗に転身したセイコーマート

2015年12月21日(月)

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北海道のコンビニエンスストア大手が、大胆な戦略転換に打って出た。高品質の地元食材を使ったPB商品を外部企業や海外に販売する。コンビニの成熟を見据え、食品製造や農業の領域にも一段と力を注ぐ。

(写真=船戸 俊一)

 今年3月、関東にあるイオングループの「イオン」「マックスバリュ」の店頭に、大福の新商品が次々とお目見えした。ヨモギと粒あんを使った「草大福」、こしあんを使った「白大福」など味は4種類。商品のパッケージには北海道の地図が描かれ、その下に「北海道産もち米、小豆使用」という言葉が誇らしげに並ぶ。

関東のイオングループの店舗に供給する大福(上)。セイコーマート子会社の三栄製菓が製造元だ(下)(写真=2点:船戸 俊一)

 この大福を製造する三栄製菓(札幌市)は、北海道のコンビニエンスストア大手、セイコーマート(札幌市)の子会社。大福は季節限定商品も含め、これまでは道内のセイコーマートのみで販売してきた。人気商品に育ったことから、道外で販売しても競争力は高いと判断。今年に入り本社工場を増床移転して供給体制を整え、道外に拡販する戦略商品の一つに据えた。

 セイコーマートが道外で商品を売り込んでいるのは大福だけではない。子会社で製造したパスタやサンドイッチは北関東地盤のスーパー、ベイシアの店頭に並ぶ。別の子会社で製造したアイスモナカやメロンアイスを、神奈川県が地盤の中堅コンビニ、スリーエフに供給した実績もある。

会長自ら東京常駐に

 セイコーマートは北海道とは対照的に人口が多く、肥沃な首都圏の市場を販売エリアに選んだ。首都圏(1都6県)の人口は約4200万人と北海道全体の7倍を超え、潜在需要は大きい。今年初めには東京・新橋に東京地区事務所を開設。実質的な創業者の赤尾昭彦会長が自ら東京に常駐し、市場調査や新規取引先の開拓に乗り出している。

 矢継ぎ早に、道外での商品の製造販売を進めるセイコーマート。そこには激しさを増すコンビニ業界の競争の中で、既存の小売りビジネスだけを続けていては生き残れないとの危機感が背景にある。

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「製造業へ華麗に転身したセイコーマート」の著者

須永 太一朗

須永 太一朗(すなが・たいちろう)

日本経済新聞証券部

2003年一橋大学社会学部卒業、日本経済新聞社に入社。西部支社(福岡)で警察、企業、県政を順に担当。その後は主に証券部で日本株相場を取材。14年3月、日経ビジネス記者に。17年4月、日本経済新聞証券部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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