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「板子一枚下は地獄」の思いが会社を存続させた

第37回 宮内義彦 オリックス シニア・チェアマン(2)

  • 慶応ビジネス・スクール

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2016年8月29日(月)

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 慶応義塾大学大学院経営管理研究科(慶応ビジネス・スクール)が次世代の経営の担い手を育成すべく、エグゼクティブ向けに開設する「Executive MBA」。7月の授業に登場したオリックスの宮内義彦シニア・チェアマンは自身の体験を基に企業経営と日本経済について語った。

 リースの分野にとどまることなく、1つの企業としての成長を求めたオリックスは1970年に上場を果たし、自主独立路線を歩み始める。親会社との関係が薄れると以前にも増して「判断を誤れば会社はつぶれる」「板子一枚下は地獄」という危機意識が高くなった。宮内氏はこの「中小企業意識」こそ、ライバル会社が消えゆく中でオリックスを存続させ、成長・発展させるバネになったと強調した。

(取材・構成:小林 佳代)

宮内義彦(みやうち・よしひこ)氏
オリックス シニア・チェアマン
1935年神戸市生まれ。1958年関西学院大学を卒業後、米国に留学。1960年ワシントン大学でMBA(経営学修士)を取得。同年日綿実業(現双日)入社。1964年オリエント・リース(現オリックス)に入社。1970年取締役を経て、1980年代表取締役社長・グループCEOに就任。2000年代表取締役会長・グループCEO、2003年取締役兼代表執行役会長・グループCEOを歴任。2014年から現職。(写真=陶山 勉、以下同)

 1964年の誕生以来、オリックスは直面する問題を一つひとつ乗り越え、階段を1段1段上りながら今に至っているという話をしました。人材の問題の次に直面した問題が親会社との関係です。

 米国で急成長しつつあって、かつ日本にはまだない新しい産業ということで“輸入”したリースビジネスでした。そして、我々の会社が規模は小さいながらもそれなりに伸びていくのを見て、「これはチャンスだ」「我が社もやろう」という会社がたくさん出てきました。銀行系列、商社系列などのリース会社が次々に生まれ、オリックス設立から数年たつとリース市場は大変な競争状態になってしまいました。

 リース業はまだ発展途上の市場です。まだ十分成長していない小さな市場で過当競争が始まった時、その市場に進出している企業はどのような方向に進むべきでしょうか?

 「リース業を日本に根付かせようと設立された会社だから、なんとしてもリース業で勝負し、この厳しい競争に打ち勝つべきだ」というのも1つの考え方でしょう。一方、「リース業だけにこだわらず、一企業として成長の可能性を模索すべきだ」という考え方もあります。中間管理職になっていた私は当時の社長に対し、後者の「リース業にこだわらずに、成長を目指すべきだ」という意見を伝えていました。社長も同じ考えでした。

 リース業というのは、企業が機械や設備を調達したい時、それらの企業の代わりに購入して貸し出すというビジネスです。機械設備の購入価格に金利や税金、保険料、手数料などを加えた金額を月割にしてリース料という形で受け取ります。機械や設備を媒介としつつも、実態としては法人金融の機能を担っています。であれば、「オリックスも幅広く法人金融を手がければいいのではないか」という話になります。

 しかし、親会社の総合商社や金融機関からすれば、それは自分たちのテリトリーです。「日本にはないリース業という新しいビジネスを始めるために設立した会社なのに、その範囲を超えて親会社のテリトリーを侵すとは何事か。そんなことはやるべきではない」と猛烈な圧力がかかってきました。つまり、オリックスが進みたいと思う方向と、親会社の思惑、意向にズレが生じてきたわけです。

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