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JTの素人集団が買収のプロになるまで

日本たばこ産業 新貝康司・代表取締役副社長(3)

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2015年12月21日(月)

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新貝康司(しんがい・やすし)氏
1980年京都大学院電子工学課程修士課程修了後、専売公社(JT)に入社。89年ニューヨーク事務所所長代理、90年JT America Inc.社長に就任。財務企画部長、財務責任者(CFO)などを経て2006年日本、中国以外のたばこ事業の世界本社であるJapan Tobacco International社(ジュネーブ)の副社長兼副CEO(最高経営責任者)に就く。ギャラハー社買収と統合の指揮を執る。現在、JT代表取締役副社長。2014年からはリクルートホールディングス社外取締役。著書に『JTのM&A 日本企業が世界企業に飛躍する教科書』(日経BP社)。(写真=陶山勉、以下同)

 慶応義塾大学大学院経営管理研究科(慶応ビジネス・スクール)が開設したエグゼクティブ向けプログラム「Executive MBA」。

 大型海外M&Aの計画、交渉、統合などを成功に導いてきた新貝康司・日本たばこ産業(JT)代表取締役副社長の授業の後には、受講者との間で質疑応答が繰り広げられた。

 買収先の国民性や文化によって起きる問題の乗り越え方、M&A能力向上の方法、買収が完了し統合した後のフォローの仕方、トップの決裁の範囲などの実務に関する質問に対し、新貝氏は自らの経験や実例を基に具体的かつ詳細な回答を示した。(取材・構成:小林佳代)

【M&A全体について】

M&Aは買収先の国民性、文化等によっても予想外の出来事が起きることと思います。JTはどのように乗り越えてきたのでしょうか。

新貝:英ギャラハー買収を例に説明しましょう。

 ギャラハー買収直前のJTインターナショナルは米国企業でもないしヨーロッパ企業でもないし日本企業でもないということを社員がみなある種、誇りに思っていた企業でした。パーフェクトに達成できていたわけではありませんが、欧米企業の経営、日本企業の経営の良いところを学んで自分たちの血肉にしていこうという志を持っていました。

「アイリッシュだけを大事にするわけではない」

 一方のギャラハーはどうだったかというと執行取締役5人全員がアイルランド系イギリス人でした。ギャラハーは北アイルランド発祥の企業。アイルランド系の人でなくてはトップに上り詰めることができないという不文律があったようです。

 我々はまず執行取締役と彼らから推薦してもらった次世代の役員候補合計50人ほどの社員と直接面接を行いました。我々の志にかなう人を役員で残していきたいという思いからです。統合作業で本当に大変な時期でしたけれど、当時のCEOと私が別々に、一人ひとりと面談しました。

 そして、誰を役員に残すか、誰を部長クラスに付けるかということをトップダウンで決めていきました。そして実際にアイリッシュ系イギリス人以外の人物も重用していきました。人事そのものが「我々はもはやアイリッシュ系イギリス人だけを大事にする企業ではない」というメッセージになったと思います。

 グローバル企業として、こういう変革を世界に発信できたのはその後の経営にとってもプラスだったと思います。

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