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幻のOp-ed:日米同盟の最大の危機を排除せよ

2015年7月16日(木)

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 「メディア、有識者、議会関係者に『沖縄の今』を発信」の回で、広報活動の一環として米大手メディアのOp-ed担当者と面談した話を紹介した。その目的の1つは、沖縄県がOp-edを書いてワシントン内外の有識者に普天間飛行場移設先の代替案の検討・実行の必要性を訴えることだった。これを実現すべく2013年初頭、米国の某メディアにOp-edを寄稿したのだが、不本意ながら採用に至らなかった。以下にその内容を紹介する。米軍基地に対する沖縄の見方をご理解いただく一助になると考える。

現在の東アジア情勢に米国の関与は欠かせない

 大国が平和的に台頭する例は少ない。大国の台頭は、地域や世界を不安定にし、戦争という最悪の状況にまで発展する傾向がある。日本と(西)ドイツが戦後、平和的に台頭したのは、両国とも超大国である米国と同盟関係にあり、よく管理された環境で台頭したからである。

 今日、米国と同盟関係にない中国がワシントンなどを警戒させている。さらなる政治的発言力を求め、知的所有権の軽視、活発なサイバー活動、着実な軍事力増強などの形で既存の国際秩序や地域パワーバランスに課題を突きつけている。

 地域の他の国は中国に対して、既存の国際秩序や地域パワーバランスに対し配慮することを望んでいる。さらなる政治的発言権を求め、既存の国際秩序に挑戦する中国と、既存の国際秩序を維持したいその周辺諸国との間ある国益の対立は、緊張、さらにはもっと悪い状況へとつながりかねない。一方、中国は沖縄にとって、長きにわたって交流してきた隣人であり、大きなビジネスチャンスでもある。平和的に台頭することを切に願う。

 そのためには、米国を含む利害関係者の間で様々な問題の妥協点を探り、合意内容を平和裏に実行する仕組みが必要である。それには信頼を築くことが欠かせないが、不幸にして信頼醸成には時間がかかる。この間、地域の安全保障や繁栄に対して米国がコミットメントを継続することが不可欠だ。オバマ政権の「Pivot to Asia」政策はアジアのニーズにうまく合致する。

 日米同盟は、東アジアの地域安全保障にとてもよく貢献している。ただし、時代遅れのものとなっていることは否めない。冷戦初期にソ連に対してデザインされた在日米軍の配置は、今も変わっていないからだ。現在の脅威は北ではなく、日本の長く延びる西側の海岸線にある。この海岸線は中国や北朝鮮とわずかの距離で向かい合っている。加えて、米軍のうちの巨大なプレゼンス――約4万人のうち7割近く――を日本の南西の一部にすぎない沖縄に配備している現状は、すべての卵を一つのバスケットに入れているようなものだ。中国のミサイルの精度は向上している。バスケットの中の卵は一瞬で失われる可能性がある。

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「幻のOp-ed:日米同盟の最大の危機を排除せよ」の著者

吉川 由紀枝

吉川 由紀枝(よしかわ・ゆきえ)

ライシャワーセンター 研究員

慶応義塾大学商学部卒業。アクセンチュアに勤務。2005年コロンビア大学にて修士号取得後、ライシャワーセンターにてアジャンクト・フェロー。2012年-2014年は沖縄県知事公室地域安全政策課主任研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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