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卵の値段を下げたら卵がなくなりました

ベネズエラ総選挙、ポピュリズムの終着点(1)

2015年12月14日(月)

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 これで、長いトンネルは抜け出せるかもしれない。

 12月6日、ベネズエラでは2010年以来、5年ぶりの国会議員選挙が開催された。2013年3月に死去したウーゴ・チャベス元大統領、その後継者として指名されたニコラス・マドゥロ大統領の任期は2019年までだが、野党連合MUD(民主統一テーブル)の獲得議席次第で現政権の"暴走"に一定の歯止めをかけることが可能になる。その重要性を国民の多くが認識していたのだろう。投票率は約75%と前回選挙を大幅に上回った。

 それでは結果はどうだったかといえば、中道右派のMUDは先住民枠を含め112議席と、167議席の3分の2を占める地滑り的な大勝を実現した。与党PSUV(ベネズエラ統一社会党)側に有利な区割り、政府系メディアを駆使した選挙PR、選挙期間中の物資の配給など与党が有利になるよう様々な手を駆使していただけに、野党の圧倒的な勝利は驚きを持って迎えられた。

野党支持者が多い高級住宅地のそばの投票所。与党支持者が多い旧市街の投票所も覗いたが、とてもカメラを出せる雰囲気ではなかった。
投票日の前日、とあるバリオ(スラム)で見た光景。バリオに行く通りをふさいだトラックの向こう側では、政府が貧困層に物資を配給していた。これまでは与党による選挙前のばらまきが奏功していたが、今回はそれ以上に民衆の不満が爆発した。

2016年のインフレ率は210%!

 今回の総選挙は戦前から野党の優勢が伝えられていた。その背景にあるのは経済の崩壊である。

 原油価格が急落した2014年夏以降、ベネズエラは国家崩壊の瀬戸際にある。IMF(国際通貨基金)によれば、2012年に5.6%だった実質GDP成長率は2013年に1.3%、2014年はマイナス4%と急減速した。この傾向は今後、一層悪化する見込みで、2015年はマイナス10%、2016年もマイナス6%(2014年以降は推計)。ブラジルをはじめ資源国の経済減速は深刻だが、その中でも群を抜いて悪い。

 インフレもかなりひどい状況だ。ベネズエラ中央銀行が消費者物価上昇率の発表をやめたため公式統計は不明だが、IMFは2015年の数字を190%、2016年を210%と見ている。「内外の各種調査を見ると、2015年は180~250%の間。インフレが収まる気配はない」(ジェトロ・カラカス事務所、松浦健太郎所長)。

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「卵の値段を下げたら卵がなくなりました」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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