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共和党に回り始めたオバマケアの「毒」

「撤廃」ではなく「修理」を唱える共和党議員も

2017年2月28日(火)

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トランプ大統領と共和党は、オバマ前大統領のあらゆる「レガシー(政治的成果)」を書き換えようとしているが…。(写真:UPI/アフロ)

オバマケアの撤廃・置き換えは実は至難の業

 トランプ大統領と共和党によって自身の「レガシー(政治的成果)」を書き換えられようとしているオバマ前大統領。だが、オバマケア(医療保険制度改革法)に関していえば、その“毒”が逆に共和党をむしばみつつある。

 「私がいつも言っているように、オバマケアは機能していない。(中略)。われわれはオバマケアの撤廃と置き換えを進めていく」

 2月24日に開催された保守の祭典、CPAC(保守政治活動会議)でトランプ大統領が改めて宣言したように、トランプ大統領と共和党にとって、オバマケアの廃止と代替プランの導入は引き続き政策実行リストの最上位にいる。

 もっとも、大統領の鼻息とは裏腹に、オバマケアの廃止・置き換えには時間がかかっている。

 2月16日にライアン下院議長はオバマケアの廃止・置き換え計画について共和党議員に説明したが、税制優遇を伴う医療貯蓄口座の普及や保険料の所得税控除など、従来の共和党の主張を踏襲しただけで、プランと呼べるようなものではないという声が上がった(ワシントン・ポストの記事)。ライアン議長の前任、ベイナー前下院議長も、オバマケアの完全なる置き換えはないという見立てを米ポリティコに述べている。

オバマケア撤廃の政治的打撃に気づいた共和党

 共和党はオバマケアが成立して以来、同法の廃絶を声高に主張してきた。悪名高い2013年10月の政府の一部閉鎖も、翌年から実施が始まるオバマケアの予算案に反対したことが要因だ。

 健康保険加入の是非を州政府ではなく連邦政府が決めるという点において、オバマケアは共和党の党是とも言える「小さな連邦政府」と、その党是と表裏一体の「個人の自由」というイデオロギーと真っ向から対立する。共和党、とりわけティー・パーティの流れをくむ保守層にとって、オバマケアの撤廃は譲れない一線である。

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「共和党に回り始めたオバマケアの「毒」」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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