• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ガーナ、白菜1玉1500円の衝撃

チャイルショックでアフリカが直面するきついツケ

2016年2月16日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

世界経済にとって、最後のフロンティアとして期待されてきたアフリカ諸国。だが今、中国経済の失速と原油など資源安の直撃を受け、苦しんでいる。2月8日号日経ビジネス特集「世界を揺さぶる チャイルショック リーマンより怖い現実」では、影響が世界中に拡散していることをリポートした。アフリカ諸国の中でも、深刻さが際立つガーナの悲劇を詳報する。

ガーナでは、各地で頻発する計画停電に抗議するデモが繰り返されている。

 4年前からガーナに駐在する、ある日系企業の駐在員。昨年夏ころから、週末の食卓に異変が起きている。「鍋料理に使う野菜をどうしようか」。家族で頭を悩ませる。理由は、具材に使う輸入野菜の高騰だ。東京なら1玉200円程度の白菜が、ガーナでは現地通貨で約50セディ(約1500円)もする。

 キャベツ、ブロッコリーなど輸入野菜はいずれも、赴任した当時の約3倍に高騰した。理由は、下がり続けるガーナ通貨、セディの影響だ。対ドルレートは2013年に比べて、半値以下になった。この結果、輸入品価格は軒並み急上昇している。

 現在は値上がりは国内産品にまで広がっている。そのきっかけが、2015年末に政府が決めた増税策だ。2016年1月から、石油製品に対する課税額を上げる措置を決め、石油製品の価格は18〜27%と上昇した。苦しい国家財政を、政府が少しでも補てんするのが狙いだ。

 急上昇したガソリン価格の影響を受け、公共交通機関も年初から次々と運賃引き上げを決めた。輸送コストが増えた結果、その増加分を商品価格に転嫁する小売店が急増している。

 世界的な原油安にもかかわらず、ガーナは逆に石油製品価格が上昇するという考えられない事態が起きている。「アフリカの中でも比較的穏健なガーナ国民だから我慢しているが、他のアフリカの国ならば、とっくに暴動が起きている」と、ガーナに拠点を置く日本企業の担当者は言う。

トランシーバーのような巨大スマホがバカ売れ

 ガーナの首都アクラなどでは今、中国製のトランシーバーのような巨大なスマートフォンが売れている。謳い文句は「1度の充電で1週間の連続使用が可能」。その理由は、ガーナの主要都市で続く、慢性的な電力不足だ。政府は電力対策のため、12時間通電、その後24時間停電するという計画停電を繰り返している。

 ガーナでは、2007年にガーナ沖で石油鉱床が発見され、2010年から原油生産が始まり、アフリカの新興産油国の仲間入りを果たす。金、カカオ豆、木材が代表的な輸出品目だったガーナでは、その後原油が突出するようになった。

 資源ブームに踊ったガーナは、調達した資金を、インフラに対する新規投資やメンテナンスに回さず、公務員の給料引き上げやエネルギー補助金の引き上げに浪費した。そのツケの一端が、電力不足問題となって、ガーナ全体を蝕みつつある。

 IMF(国際通貨基金)や先進国などからのODA(政府開発援助)に頼らず、自力で財政管理をするために、ユーロ建ての国債も発行。旺盛な海外投資家と資源ブームの追い風に乗り、これまでに37億5000万ドルを調達した。しかし、原油価格の下落と中国失速に伴う資源価格の低迷により、宴は瞬く間に終わる。

コメント7件コメント/レビュー

中国の影響による白菜1500円の理屈が良く分からなかった。でかい携帯電話の話がしたかったのか。(2016/02/17 17:27)

「世界を揺さぶる チャイルショック」のバックナンバー

一覧

「ガーナ、白菜1玉1500円の衝撃 」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

中国の影響による白菜1500円の理屈が良く分からなかった。でかい携帯電話の話がしたかったのか。(2016/02/17 17:27)

バッテリーの持ちが心配なら予備バッテリーを持ち歩くか、フィーチャーフォンに戻せばいいものを、一度手に入れた文明の利器は手放せない。
そのためには多少重たくなっても電力需要が改善したら廃れるのがわかっている、トランシーバーのような巨大なスマートフォンを受け入れる国民性ですか。
うん、日本人には到底理解しがたい発想ですし、参入したところでずるずる撤退の時期を見過ごして巨額の赤字を計上しそうです。
冗談はさておき、アフリカの中では比較的洗練された国と思われるガーナでさえ、これだけ日本人の発想では思いつかないような商品が売れている。
アフリカ進出を検討する企業は、なぜこの国に進出するのか、第三者が納得できる合理的な説明と、最高経営責任者が交代しても撤退しない位の覚悟を決める必要があると思いますが、今のアフリカに進出している企業のうち、どれだけそこまでの覚悟があるのか。正直疑問です。(2016/02/16 19:46)

あっれー?NBOでもちょっと前までアフリカはどんどん発展しているとか、中国に後れを取ってるとか言って、積極的なアフリカ進出を促すような記事が結構掲載されていませんでしたっけ。(2016/02/16 11:51)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

テスラのような会社と一緒にできないのなら、パナソニックはイノベーションを起こせないだろう。

津賀 一宏 パナソニック社長