• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

Why!×2 なぜ日本人は家の価値に無頓着なの?

住まいに徹底的にこだわるドイツの実情

2016年3月4日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「今すぐこの場でご紹介できる物件はありません」

 ドイツ南西部の街フライブルクの中心部にある不動産屋。客として入店した記者が物件の紹介をお願いすると、対応したジェシカ・キッセルさんはきっぱりとこう言い切った。

ドイツ・フライブルクの街並み。家が資産として広く認知されている

 でも不動産屋さんですよね?なんで紹介できないのですか??戸惑う記者に対してキッセルさんも少し困惑顔になりながら教えてくれた。

 「ここでは現時点であなたと同じような条件で家を探しているお客さんが十数人います。2015年夏ごろから特に物件が足りなくなりました。連絡先と詳しい条件を教えて頂ければ新たな物件をこちらからご紹介できますが、別の方が先に決めてしまう可能性はあります」「日本とは状況が違うかもしれません。ですが時間をかけてゆっくりと探していきましょう」

 前回のオンライン記事「Why!なぜ日本人は住宅ローンに大金を払う?ドイツから見えた日本の家の異常さ」では、お笑いタレント・厚切りジェイソンの持ちネタ“Why Japanese people!”を引き合いに、日本の住宅制度に内在する根源的な問題について触れた。

 オンライン記事は「日経ビジネス」2月22日号特集「家の寿命は20年~消えた500兆円のワケ」連動企画として配信。仮にメンテナンスを尽くしたとしても家の価値が正当に評価されにくい日本独特の問題に焦点を当てた。「資産」と言いながら、あたかも「消費財」であるかのような扱いになっている日本の家。日本に暮らしていると、こうした状況が当たり前のように感じてしまうが、決してグローバルスタンダードではないという事実を、ドイツを例に明らかにした。

 が、強調しておきたいのはドイツを楽園のように礼賛したかったわけではないという点だ。ドイツでは家を資産化するため、これまでに様々な政策を打ってきた。代表例が「Bプラン」「Fプラン」と呼ばれる都市計画。将来的な人口動態を予測し、20年先までの住宅地の範囲を厳格に限定している。需給をバランスさせることで、家の資産価値が落ちにくい構造を作り上げた。

 総世帯数を800万戸分も上回る総住宅数を抱えているのにも関わらず、今でも年間90万戸の新築を作り続けている日本。結果として、資産価値の低下が常態化し、空き家の急増が社会問題となった。使い捨てに近い日本の住宅政策はひょっとしてズレているのではないか――。「常識の非常識」について考えてみる一助になればとの思いから記事を書いた。

 だが、もちろんドイツの住宅政策は万能ではない。

コメント21件コメント/レビュー

今ちょうどアメリカで家を買おうとしているところなので、とても参考になりました。アメリカは日本よりもドイツに近いですね。今、交渉中の物件は築60年の平屋ですけど普通に値段が高いです。アメリカでは20年で建物の価値がなくなるなどということはなくて、立地やメンテナンス状態によって値上がりするのはよくあることのようです。日本では建築方法や気候が違うから価値が下がって当たり前というコメントはずれていると思うのですが。別に鉄筋コンクリートの新築マンションでも入居後途端に価値が急激に下がるようですし。だから、売ったところでローンを返せない場合も多くて、それが転勤や転職の足かせになるわけでしょう。アメリカでは仕事が変わったら今の家を売って引っ越し先に別の家を買うというのは一般的に行われています。人々の嗜好、商習慣、気候、建築法、いろんな要因でこういう違いが生まれているのでしょうけど、一番大きな要因は税制などの法制度なわけでしょう。それで、この記事シリーズの趣旨は大枚はたいて買う割には資産としてあまり意味をなさない日本の家はどうなのよ、ドイツではこういうやり方で家の資産としての価値を保ってますよ、という問題提起だと思うのですが、この記事をディスる前に一人一人がどっちの仕組みのほうがいいか考えなきゃだめだと思いますよ。(2016/03/08 01:41)

「家の寿命は20年 消えた500兆円のワケ」のバックナンバー

一覧

「Why!×2 なぜ日本人は家の価値に無頓着なの?」の著者

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今ちょうどアメリカで家を買おうとしているところなので、とても参考になりました。アメリカは日本よりもドイツに近いですね。今、交渉中の物件は築60年の平屋ですけど普通に値段が高いです。アメリカでは20年で建物の価値がなくなるなどということはなくて、立地やメンテナンス状態によって値上がりするのはよくあることのようです。日本では建築方法や気候が違うから価値が下がって当たり前というコメントはずれていると思うのですが。別に鉄筋コンクリートの新築マンションでも入居後途端に価値が急激に下がるようですし。だから、売ったところでローンを返せない場合も多くて、それが転勤や転職の足かせになるわけでしょう。アメリカでは仕事が変わったら今の家を売って引っ越し先に別の家を買うというのは一般的に行われています。人々の嗜好、商習慣、気候、建築法、いろんな要因でこういう違いが生まれているのでしょうけど、一番大きな要因は税制などの法制度なわけでしょう。それで、この記事シリーズの趣旨は大枚はたいて買う割には資産としてあまり意味をなさない日本の家はどうなのよ、ドイツではこういうやり方で家の資産としての価値を保ってますよ、という問題提起だと思うのですが、この記事をディスる前に一人一人がどっちの仕組みのほうがいいか考えなきゃだめだと思いますよ。(2016/03/08 01:41)

「20年で価値ゼロの根拠を教えてくれ」と書いたものです。
減価償却の元になる法定耐用年数と教えていただいた方 有難うございます。そうなると自家用車は法定耐用年数が5年なので、自家用車は5年で価値がゼロだと言ってもよいのでしょうか?(2016/03/07 13:56)

日本とドイツの差は地震、土地、気候ですよね。
地震は石作り建造物だと被害が大きくなります。柳のように力を逃がす木造建築の方が耐久性が高くなります。また日本では大きな石材がなかなか取れません。石作りの建物が作りづらい歴史です。最後に気候。高温多湿で温暖な日本は冬よりも夏向けの住宅(ドイツと比較して)です。これらも木造建築の方が適しています。
このような歴史的背景から日本では木造建築が発展しました。当然木造の建築物は寿命が短いという欠点もあります。(2016/03/07 12:13)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

小池さんがこの言葉(排除)を述べたことで、「風」が変わっていきました。 ただし、小池さんが言ったことは正論です。

若狭 勝 前衆院議員