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「繁忙期残業100時間」は朗報か? 悲報か?

働き方改革実現会議が「実行計画」を策定へ

2017年3月24日(金)

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残業時間の上限規制がかかれば、これまで事実上「青天井」となっていた残業時間に歯止めがかかることになる。しかし「繁忙期の上限、1カ月100時間未満」は妥当なのか?

かえって残業を助長しかねないとの危惧も

 「残業100時間を法律で許すなんて暴挙だ」「一律的な規制は限界。自律的に働きたい労働者も考慮すべきだ」──。

 政府がとりまとめた繁忙期の残業時間の上限を1カ月100時間未満とする案について、左右両派から非難の声が上がっている。規制強化を求める労働者側からすれば、法律に「100時間未満」と明記されれば、そこまで働かせることが「合法」だという意識が広がり、かえって残業を助長しかねないと危惧する。一方で、ソフトウェア開発やクリエイティブ系の仕事に就いている人たちは、納期前に集中的に仕事をするなど自分のペースに合わせるのが当たり前で、一律に時間で規制されては仕事がやりにくいという声もある。果たしてこの「上限100時間未満」は、働き手にとって朗報なのか、悲報なのか。

 政府は昨年9月から続けてきた「働き方改革実現会議」(議長・安倍晋三首相)で、3月末までに「働き方改革実行計画」を策定する。長時間労働の是正は、その中の最大の柱のひとつだ。

 3月17日に首相官邸で行われた9回目の会議では、「時間外労働の上限規制等に関する政労使提案」という文書が出された。会議のメンバーでも連合の神津里季生会長と、経団連の榊原定征会長が合意し、安倍首相が了承したものだ。

 そこにはこう書かれている。

<原則>

■ 週40時間を超えて労働可能となる時間外労働時間の限度を、原則として、月45時間、かつ、年360時間とし、違反には次に掲げる特例を除いて罰則を課す。

<特例>

■ 特例として、臨時的な特別の事情がある場合として、労使が合意して労使協定を結ぶ場合においても、上回ることができない時間外労働時間を年720時間(=月平均60時間)とする。

■ かつ、年720時間以内において、一時的に事務量が増加する場合について、最低限、上回ることのできない上限を設ける。

■ この上限については、

 ①2か月、3か月、4か月、5か月、6か月の平均で、いずれにおいても、休日労働を含んで80時間以内を満たさなければならないとする。

 ②単月では、休日労働を含んで100時間未満を満たさなければならないとする。

 ③加えて、時間外労働の限度の原則は、月45時間、かつ、年360時間であることに鑑み、これを上回る特例の適用は、年半分を上回らないよう、年6回を上限とする。

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「「繁忙期残業100時間」は朗報か? 悲報か?」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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