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定住外国人受け入れ、政府は明確な理念示せ

國松孝次 未来を創る財団会長に聞く

2016年7月1日(金)

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 政府は、今後予想される深刻な労働力不足に対して、外国人労働者の本格的な受け入れに踏み出す方針だ。自民党の「労働力確保に関する特命委員会」(委員長・木村義雄参院議員)の提言を受ける形で、参議院議員選挙後にも議論が始まる模様。今後、日本の「働き方」に大きな影響を与える外国人労働者受け入れはどうあるべきか。警察庁長官を退官後、スイス大使を務めた経験から、移民受け入れの制度整備が不可欠だと主張する國松孝次・未来を創る財団会長に聞いた。

受け入れなければ、日本はもたない

政府がいよいよ外国人労働者の本格的な受け入れに舵を切りそうです。

國松孝次(くにまつ・たかじ)氏
未来を創る財団会長(元警察庁長官、元スイス大使)
1937年6月生まれ。東京大学法学部卒。1961年警察庁入庁、警視庁本富士警察署長、在フランス日本国大使館1等書記官、大分県警察本部長、警視庁公安部長などを経て、1994年警察庁長官。1995年に自宅前で何者かに狙撃され一時危篤に。1999年9月から2002年12月まで在スイス特命全権大使。2003年特定非営利活動法人救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)理事長に就任、現在は会長を務める。一般財団法人「未来を創る財団」会長。

國松:人口減少が続く中で、外国人を受け入れないままでは日本社会がもたないのは明らかです。ようやく政府が議論を始めつつあることは率直に良いことだと思います。

 しかし、どんなに外国人の高度人材を優先して招き入れると言っても、実際はそうなりません。当然、問題の多い外国人がやってきたり、日本の生活の中で落ちこぼれていく人も出てくるわけです。外国人受け入れの「負」の部分は必ず出てきます。その負の部分をできるだけ小さくするにはどうすべきか。今こそ、それを真剣に考える必要があります。

 私が関係する「未来を創る財団」という小さな組織で昨年秋に、「定住外国人受け入れについての提言」というものを出しました。①早急に議論を開始すること②実験的な受け入れ制度の早期実施③定住外国人に対する日本語教育の義務化④自治体やNPOの役割の明確化──を求めました。何しろ、真正面から議論を始めて欲しいというのが本音です。

 それをより具体化させようと考え、現在、全国各地で定住外国人に関する「意見交換会」を開いています。地域の実情などを踏まえたうえで、11月12日に東京で「ラウンドテーブル」を開きます。定住外国人に関わる現在の方々と、政策を考える政府の官僚や政治家をつなぐ役割を果たしたいと思います。

「グローバル人材」と「ダブル・リミテッド」

まずは地域で意見を聞いているわけですね。

國松:先日、愛知県名古屋に続いて、私の出身地である浜松市で意見交換会を開きました。愛知では大村秀章知事、浜松では鈴木康友市長にもご参加いただきました。ご承知のように自動車産業などが発達している浜松では、もう何十年も前から外国人労働者を受け入れてきました。非常に参考になる話を聞くことができました。

 浜松で参加していただいた2人の大学教授がまったく違った角度から現状報告をされたのが印象的でした。子どもの時に日本に来た日系ブラジル人が成長し、日本語やポルトガル語、英語を自在に操る優秀なグローバル人材に育ったという事例の紹介がありました。その一方で、日本で生まれながら、日本語もポルトガル語も両方満足に使えない若者がいるという話も出ていました。「ダブル・リミテッド」と言うそうですが、そうしたことが地域の現場では大きな社会問題になっている事を中央官庁の官僚や国会議員はきちんと把握していないのではないでしょうか。

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「定住外国人受け入れ、政府は明確な理念示せ」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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