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「働き方改革」に立ちはだかる伝統的な“前提”

すべての「労働者」は「弱者」なのか?

2016年8月19日(金)

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技術の進歩で自由な働き方が可能に

 厚生労働省が設置した「働き方の未来2035:一人ひとりが輝くために」懇談会(座長:金丸恭文・フューチャーアーキテクト会長)が8月2日、報告書をまとめ、塩崎恭久厚労相に手交した。AI(人工知能)やロボットなど科学技術が急速に進歩する中で、20年後の「働き方」がどう変わるのかを予測し、その際に求められる労働政策や労働法制のあり方を提言したものだ。

「働き方の未来2035:一人ひとりが輝くために」懇談会がこのほど公表した報告書では、AIなどの技術進歩を取り込んでいけば2035年には、企業と働く人の関係が従来のような「疑似コミュニティ」ではなく、プロジェクトの塊のような存在になり、兼業や副業、複業が普通のことになるだろうと予測している。

 報告書では、AIなどの技術進歩の成果を積極的に取り込めば、時間や空間に縛られない自由な働き方が可能になり、働き手はより自律的に働くようになるとしている。そうなると、企業と働く人の関係が従来のような「疑似コミュニティ」ではなく、プロジェクトの塊のような存在になり、兼業や副業、複業が普通のことになるだろうと予測している。さらに、性別や人種、国籍、年齢、LGBT、障がいの有無などが壁にならない社会になっていくと捉えている。

 そのうえで、以下のように述べている。

独立して活動する個人が増加すると予測

 「2035年には、個人が、より多様な働き方ができ、企業や経営者などとの対等な契約によって、自律的に活動できる社会に大きく変わっていることだろう。企業組織自体も変容していき、企業の内と外との境界線が低くなり、独立して活動する個人も増えるという大きな構造変化が生じる」

 つまり、人々がより自律的に働くようになれば、企業と働く人が対等な立場で「契約」を結ぶことが重要になり、それを可能にするための仕組みが不可欠になるとしているのだ。具体的には、企業が労働条件だけでなく、働き方に関する「基本姿勢」を開示する仕組みが必要になるほか、人々がキャリアアップしたりキャリアチェンジするための職業教育や財政支援など「セーフティネット」が重要になるとした。

報告書に対して、労働界から批判の声も

 この報告書が公表されると、さっそく労働界から批判の声が挙がった。

 連合(日本労働組合総連合会)は報告書の公表当日に事務局長名の談話を発表。「今後の社会構造の変化を見据えた労働政策の検討は重要であり、報告書はその問題提起の1つとして受け止める」としたものの、「働き方の自律化などを前提とした政策的視点などには疑問も残る」とした。

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「「働き方改革」に立ちはだかる伝統的な“前提”」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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