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「民泊」解禁どころか後退へ、経産省の不作為

シェアリングエコノミー後進国に忍び寄る圧力

2017年2月28日(火)

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 自宅を他人に貸すホームシェアリング、いわゆる「民泊」を国内でも合法的に実現しようと、観光庁を中心に「住宅宿泊事業法案(民泊新法)」の整備が進む。法案は既に自民党による審査に入っており、政府は3月10日前後の閣議決定、今国会での成立を目指している。

 この民泊新法について、一般には「民泊解禁へ」と報じられている。だが実態は解禁どころか、その逆。むしろ、国内に根付きつつある民泊が後退しかねない。

 民泊業界からは、「シェアリングエコノミーという新産業の振興を後押しすべき経済産業省は何をやっているのか」との恨み節も聞こえてくる。そのはず、民泊に関して経産省は何もやっていないに等しい。まずは、経緯をおさらいしよう。

日本では届け出のない「闇民泊」が急増している。写真は外国人に人気という大阪府内の物件(写真=山田 哲也)

 一般人が自宅を旅行者に貸すとしても、現状では旅館業の登録やフロントの設置などを義務付けている「旅館業法」の順守が求められる。だが、インターネットやアプリを介して気軽に貸し借りできるプラットフォームが世界的に普及。自宅を貸す「ホスト」の多くは旅館業法を無視した違法状態にあるのが実情だ。

 こうした状態を改善し、ホストが貸しやすい制度、宿泊する「ゲスト」が安心して利用できる制度を作ろう、というのが、そもそも民泊解禁の議論の発端だった。

 2013年、国家戦略特区諮問会議は、特区で民泊を解禁する方針を示し、昨年から東京都大田区など一部自治体では、旅館業法が定めるフロントの設置や、一部の提出書類を省いても民泊として営業可能となった。次いで、全国的な解禁に向けた作業が進む。これが民泊新法だ。

 ところがこの法案は、民泊を推進したい勢力からすれば目を疑うような内容であることが最近、明らかとなったのだ。

世界の趨勢の逆をゆく日本の民泊新法

 新法はまず、ホスト(住宅宿泊事業者)への規制を定めている。都道府県知事への届け出を義務付け、かつ、ゲストへの宿泊サービス提供の上限を年間180日以内と定めている。加えて、「外国語による説明」「宿泊者名簿」「年間提供日数の定期報告」「標識の掲示」といった適正な遂行のための措置もホストに義務付けている。

 これに眉をひそめるのが、民泊世界最大手のAirbnb(エアビーアンドビー)だ。エアビーが民家などへ送った宿泊者数は2008年の創業以来、世界で1億5000万人を超えた。同社の関係者はこう漏らす。

 「世界の多くの都市では、年間上限までは無届け・無許可で営業可能。法案は一般人ホストからするとガチガチ。シンプルで誰にでも分かりやすく、利用しやすい法律にはなっていない。例えば70歳のおばあちゃんが亡くなった旦那の寝室を気軽に貸せるような制度ではない」

 例えば英ロンドンでは年間上限90日まで、米フィラデルフィアでは同90日、仏パリでは同120日までであれば、無届けで自由に自宅をゲストに貸すことができる。オーストラリアでは民泊を法律の適用除外とする法案が通り、一切の規制が排除された。ポルトガルでは届け出が必須だが上限規制などはなく、ゲスト向けのオンライン登録制度も極めて簡潔のため、物件数が急増しているという。

 しかし、日本の新法は、こうした世界の趨勢と逆行するように、一般人のホストに対して過剰な負担を強いるものになっている。すべてのホストに届け出を義務化するだけでも世界からしたら珍しいのだが、その他の義務付けも壁が高い。

 最たるものが、標識の掲示。詳細は煮詰まっていないが、住宅宿泊事業者の届け出番号や氏名、連絡先などが書かれたステッカーのようなものを、玄関などの見える場所に掲示することを義務付ける方向で議論が進んでいる。「ひとり暮らしの女性はどうするのか。危険ではないのか」。そういった声に、法案を担当する観光庁の官僚は「仕方がない」と答えたという。

 国内でも民泊仲介のトップをゆくエアビー。そこに掲載されている都内の物件数は1万7000超、大阪府内は1万2000超あるが、その多くが無許可で旅館業法の規定違反と見られる。一般人ホストは、旅館業法が定める煩雑な登録作業を回避しているからなのだが、新法が施行しても、これでは結局、無届けの違法民泊物件が減らない、との指摘が民泊の現場からは噴出している。

 話はこれで終わらない。新法は新たに、エアビーなどの仲介業者への規制も盛り込まれる。この新たな規制により、エアビーが事実上の撤退に追い込まれる可能性すら出てきた。

コメント71件コメント/レビュー

民泊に興味を持っていろいろ調べていたらこの記事にたどり着きました。
既に書かれている方もいらっしゃいますが、記事の内容と記者のレベルの低さに驚きました。
この記事については既にいろいろ書かれていますので自分はコメント致しません。

ただここ数年の日経ビジネスオンラインの記事の傾向として、記事の内容云々よりもまず「広告主を意識しているのかな?」と考えてしまうものが多く感じます。
やはり無料で読めるものですから、ある程度は仕方ないのかもしれませんが、無料記事といえどもあまりにレベルが低かったら有料のものにも目を向けてもらえなくなるのではないでしょうか。(2017/04/22 15:57)

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「「民泊」解禁どころか後退へ、経産省の不作為」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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民泊に興味を持っていろいろ調べていたらこの記事にたどり着きました。
既に書かれている方もいらっしゃいますが、記事の内容と記者のレベルの低さに驚きました。
この記事については既にいろいろ書かれていますので自分はコメント致しません。

ただここ数年の日経ビジネスオンラインの記事の傾向として、記事の内容云々よりもまず「広告主を意識しているのかな?」と考えてしまうものが多く感じます。
やはり無料で読めるものですから、ある程度は仕方ないのかもしれませんが、無料記事といえどもあまりにレベルが低かったら有料のものにも目を向けてもらえなくなるのではないでしょうか。(2017/04/22 15:57)

民泊法制化に関しては、賃貸不動産管理業界の動きを取材し織り込まないと、どうしても偏った記事になります。
この記事は、賃貸不動産管理業界にまったく触れていないのはなぜなのでしょうか?(2017/03/08 14:46)

最近とある国で日本の不動産に投資する目的は、こういう民泊利用を前提とするものがほとんどとか。かの国に都合の悪い本を室内に設置したとしてかの国の当局から名指しされて官製ボイコット運動までされた某ホテルグループが今もなお絶好調なのも、かの国の人たちと遭遇したくない宿泊者のニーズというものがそれだけ大きいという証左ではないでしょうか?(2017/03/08 10:33)

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