• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

電力の新市場、「ここが問題だ」

新電力53社が経産省幹部に意見

  • 中西 清隆=日経エネルギーNext

バックナンバー

2018年3月14日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「需要予想(需要曲線)がはずれたときの責任の所在や取り扱い方も事前に決めておくべき」「(小売電気事業者の負担軽減のための)経過措置が不十分」──

 3月2日、有識者会議(制度検討作業部会)で、経済産業省に寄せられた「事業者意見」が公開された。冒頭の2つは、電源の維持・建設コストの一部を小売電気事業者から直接徴収するために導入が検討されている新制度、「容量市場」に対するものだ。

 発送電分離が予定される2020年は電力改革の大きな節目となる。これに合わせて、経産省は複数の新たな制度や市場の整備、導入を進める。2017年12月にそれまで1年間続けてきた検討内容や論点を「中間とりまとめ」として整理し、2018年1月まで関連事業者を対象に意見を公募した。

 意見募集は66社から430件集まった。新制度は大手電力、新電力を問わず全ての電気事業者に大きな影響をもたらす。とはいえ、400社を超える新電力のほとんどは中小企業で、政策の影響を読み解いて意見募集に応じることができる事業者は必ずしも多くない。そうした中で、「430件の意見が集まったのは、事業者の関心の高さの現れ」(新電力幹部)と言えるだろう。

容量市場に集まる疑問

 事実、新制度・市場に懸念を抱く新電力は多い。

 新電力を中心に情報交換や議論を行う日経エネルギーNextビジネス会議(日経BP総研 クリーンテック研究所主宰)は1月31日、新市場政策をとりまとめている経産省の鍋島学電力供給室長を招いて意見交換会を実施した。会議に集まった53社の新電力幹部から新市場に対して厳しい意見がぶつけられた。

小売電気事業者53社が経産省幹部と議論
「日経エネルギーNextビジネス会議」第4回定例会合の様子

 「容量市場ができても、卸電力市場でスパイク(高騰)がなくなるとは言えないのではないか」

 「容量市場効果で卸電力市場の価格水準が下がるという話だが、大手電力の玉出しに対して厳しいルールを課さない限り、そのような効果は期待できないのではないか」

 今回検討が進んでいる新市場のなかでも、新電力がとりわけ警戒しているのが容量市場だ。経産省が募集した事業者意見403件の中でも141件を容量市場関連が占め、対象6分野の中で最も多かった。

 容量市場は、電力自由化が進展するなかで、目先の市場環境が電源不足を招くのを防ぐ観点から導入が決定された。電源の固定費の安定回収を目的に、卸電力市場とは別に電源の固定費の一部を小売電気事業者から毎年集める。その金額を決めるのが容量市場だ。うまく機能しなければ、新電力の負担ばかりが増えかねない(「独自試算、新市場で新電力の負担は年7000億円」参照)。

コメント2件コメント/レビュー

電力事業を民営化し市場原理に委ねていたドイツで、今何が起きているかを見るべきだ。

民営化直後には相当数の電力業者があふれたが、結局はシェアの奪い合いと国策による無理な市場の締め付けにより業界再編が進み、市場原理が働くほどの企業は残らず、現状は寡占状態と言ってよい。
そもそも、エネルギー供給は営利追求を主眼とすべきではなく、国策として柔軟な運用が必要なために国営としていたはずなのに、今やドイツは国としてのコントロールもままならない、業績不良の巨大民間企業を抱えるのみとなった。

日本においても、電力供給業者が増えている訳ではなく(ゼロとは言わないが)、電力販売業者、つまりただの中間業者が増えただけである。
もともと営利企業ではなく国営で行っていたこの部分を民間に開放しただけで、それほどの利潤が発生する筈がない。
現状はただのシェア争奪のための過当競争でしかなく、いずれ吸収合併により数を減らすだろう。
現時点で新電力への保護など必要ない。(2018/03/19 16:10)

オススメ情報

「From 日経エネルギーNext」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

電力事業を民営化し市場原理に委ねていたドイツで、今何が起きているかを見るべきだ。

民営化直後には相当数の電力業者があふれたが、結局はシェアの奪い合いと国策による無理な市場の締め付けにより業界再編が進み、市場原理が働くほどの企業は残らず、現状は寡占状態と言ってよい。
そもそも、エネルギー供給は営利追求を主眼とすべきではなく、国策として柔軟な運用が必要なために国営としていたはずなのに、今やドイツは国としてのコントロールもままならない、業績不良の巨大民間企業を抱えるのみとなった。

日本においても、電力供給業者が増えている訳ではなく(ゼロとは言わないが)、電力販売業者、つまりただの中間業者が増えただけである。
もともと営利企業ではなく国営で行っていたこの部分を民間に開放しただけで、それほどの利潤が発生する筈がない。
現状はただのシェア争奪のための過当競争でしかなく、いずれ吸収合併により数を減らすだろう。
現時点で新電力への保護など必要ない。(2018/03/19 16:10)

大手電力が楽に儲けていると思っているのか、図々しい要求が多いと思う。需要予測が外れて、赤字になるようなリスクに備えるなどと、発電した電気を使う使わないに関わらず国民に負担させている再生エネルギーの買取のような感覚で参入するような輩は、排除するべきだと思う。電力は貯める事が困難であり、需要を予測するのも困難なので、中途半端な企業が参入すると、利用者が迷惑を被るだけだと思うので、お引き取り願いたい。(2018/03/14 08:09)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

マネジメント層こそ無人化されるべきだ。

野口 悠紀雄 早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問