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復活期に突入するエネルギーベンチャー

構造変化とスマメ普及で新ビジネスは動き出す

  • 高橋 浩明=野村リサーチ・アンド・アドバイザリー調査部主任研究員

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2017年10月4日(水)

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 これまでになかった新しいサービスの創造には、新しいプレーヤーが必要だ。大手電力・ガス会社とは異なる視点や強みを持ったエネルギーベンチャーが育ってこそ、エネルギービジネスは面白くなる。長年、エネルギーベンチャーを見てきた野村リサーチ・アンド・アドバイザリーの高橋浩明・調査部主任研究員に、エネルギーベンチャーが歩んできた道のりと今後を解説してもらった。

紆余曲折の20年を経て復活期へ
エネルギーベンチャーを取り巻く環境変化と主な出来事

 日本のエネルギーベンチャーは、これまで、政策変更、原油や為替動向、大手企業の参入など外的要因に振り回されてきた。ベンチャーブームが起こるも、数年経つと外的要因の変化でブームがしぼむ。これを何度も繰り返してきた。

 1997年の京都議定書の採択が、日本のエネルギーベンチャーの出発点である。温暖化対策の盛り上がりとともに、電力自由化も部分的に進行した。この黎明期に、省エネや風力発電などの分野でエネルギーベンチャーが数十社、誕生したとみられる。

 黎明期のベンチャーは2000年代に入ると続々と株式市場に新規上場(IPO)を果たした。自家発電代行ビジネスを成功させたエネサーブが2000年に上場したのを皮切りに、2003年に日本風力開発、2004年に省エネサービスを提供する省電舎、2005年にバイオマス発電所を運営するファーストエスコ(現エフオン)と続いた。

 しかし、2005年ごろからマイナスの外的要因が重なり、エネルギーベンチャーは冬の時代を迎える。原油価格の高騰で自家発電の競争力が低下し、自家発電の代行ビジネスは立ち行かなくなった。省エネ支援ビジネスは大手企業の本格参入で、ベンチャーは競争激化の渦に巻き込まれた。

 風力発電分野では、ユーロ高による輸入風車の価格高騰、姉歯事件(2005年に発覚した構造計算書偽造問題)に端を発する新建築基準法適用によるコストアップ、民主党政権下での建設補助金の打ち切りなどの逆風が吹いた。

 その後もエネルギーベンチャーを取り巻く環境は悪化の一途を辿り、2008年のリーマンショックがとどめを差す形となった。IPOを遂げる企業もほぼなくなった。

 次のベンチャーブームは、2012年7月にスタートした再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が契機である。FITスタートを見越して、メガソーラーへ新規参入するベンチャーが急増した。

 FITの当初の買取価格は非常に高く、参入障壁が低かったため、数十社のベンチャーが登場した。太陽光発電で収益を稼ぎ、さらに電力需給管理技術を強みに電力ビジネスでのイノベーションを目指したエナリスが2013年10月に東証マザーズに上場した。エナリスの株式市場での高評価を受けて、数多くのソーラーベンチャーも株式上場を目指し、IPOブームの訪れを期待させた。

 しかし、このベンチャーブームも冷や水を浴びせられる。2014年秋の「九電ショック」(大手電力が太陽光発電などの系統接続を保留)とFIT制度の見直し議論の本格化である。IPOを準備していたソーラーベンチャーは、事業計画の見直しを迫られた。結果として、IPO計画を延期・中止せざるを得なくなったベンチャーは、10社近くもあった。

停滞乗り越え、再びベンチャーブーム到来

 そして今、2014年から約2年の停滞期を経て、エネルギーベンチャー復活の兆しが見え始めている。2017年3月に、再エネ発電に取り組むレノバがIPOを達成した。金融スキームの構築とアライアンス戦略を駆使した特色あるエネルギーベンチャーである。

 2016年4月の電力小売りの全面自由化と、2017年4月のガス小売りの全面自由化は、当初期待したほどの爆発的な盛り上がりを見せているわけでない。しかし、この2つの出来事だけでなく、2011年3月の東日本大震災を契機にしたエネルギー業界の構造的な変化は本格化している。この変化が、エネルギーベンチャーの復活を支える。

コメント3件コメント/レビュー

エネルギーは技術の寄与も大きいが 昔から国家的武力が絡んだ政商というか利権が物を言う産業である。
筆者はベンチャーに夢を持っている様だが、エネルギーは色やメーカーの証票も特別な機能も無く、使い方と価格がすべてである。電池とか新技術が意味を持つのは周辺で、エネルギーそのものには高機能とかの品質差は無い。
社会的に大変重要なものだから、公正に扱う必要が有り利権に左右されてはならないが、ベンチャー電力に期待するのは良く考えなければ間違う。発電、輸送とも古典的に古い技術である。むしろ巨大利権に支配されてはならない。電事連、石連に出しゃばらせては利権に左右されることになる。(2017/10/11 13:40)

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いただいたコメント

エネルギーは技術の寄与も大きいが 昔から国家的武力が絡んだ政商というか利権が物を言う産業である。
筆者はベンチャーに夢を持っている様だが、エネルギーは色やメーカーの証票も特別な機能も無く、使い方と価格がすべてである。電池とか新技術が意味を持つのは周辺で、エネルギーそのものには高機能とかの品質差は無い。
社会的に大変重要なものだから、公正に扱う必要が有り利権に左右されてはならないが、ベンチャー電力に期待するのは良く考えなければ間違う。発電、輸送とも古典的に古い技術である。むしろ巨大利権に支配されてはならない。電事連、石連に出しゃばらせては利権に左右されることになる。(2017/10/11 13:40)

 後半は理想論ですね。早くからこういった仕組みを作れたら、起業化率も上げられただろうに。結局、ジジイの論理を押しのけられる時を待つしかないか。(2017/10/04 11:05)

クロスセル(共通の顧客に商材サービスを提供)? お願いだから要らない購買勧誘をしないでください。何をするにもクロスセルというカタカナですませる。要するにソフトな抱き合わせ販売。わずらわしい。(2017/10/04 07:23)

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