• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

2040年には医師が1万8000人余る!?

医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会

  • 増谷彩=日経メディカル

バックナンバー

2016年4月4日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 厚生労働省は3月31日、第4回医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会を開催した。その中で、「医師の需要を大きく見積もっても、2040年には医師の供給が需要を1万8000人程度上回る」と推計された。医師の全体的な需給推計を提示するとともに、医師の地域・診療科の偏在に関する課題と対策について論点を整理した。

 現在、各都道府県では2025年に向けて地域の医療提供体制を再構築するための地域医療構想の策定が進んでいる。また、2017年度で暫定的な医学部定員増の措置が終了する。こうしたことから同検討会は、医療従事者の需給状況や確保対策を改めて検討するとともに、偏在を解消する方法を検討する目的で開催されている。

医師需給の推計に「仕事量」を考慮

 医師の供給は、現在の就業者数と医学部定員数(今後も2016年度の9262人が継続されるものとした)から求めた新規就業者数を合わせて推計を行った。ただし、「女性医師や高齢医師、初期研修医の労働時間や経験・技術の違いを考慮すべき」という意見を受け、その“違い”を供給推計に反映させた。

 具体的には、30~50歳代の男性医師の「仕事量」を1とした上で、「女性医師は配偶者の有無や子どもの有無、子どもの年齢に応じて労働時間が減少するため、仕事量が低下している」との考えから、後期研修以降60歳未満の女性医師の仕事量を0.8と設定した。また同様に、60歳以上の高齢医師の仕事量は0.8、1年目の初期研修医は0.3、2年目の初期研修医は0.5とした。この仕事量の差違を勘案した医師数は、2015年に27万4390人、2025年に20万2728人、2030年に31万4873人、2040年に33万3192人になると推計された。

 医師の需要推計でも、医師数は供給推計と同様に仕事量の差違が考慮された。推計は、外来医療の受療率や医師の労働時間の変化など需要に影響を及ぼす要因を考慮し、医師の需要推計が最も大きくなる組み合わせで行った上位推計、最も小さくなる組み合わせで行った下位推計、両者の間を取った中位推計の3パターンで行った。

 その結果、医師需要は中位推計で2024年頃に約30万人で供給と均衡。上位推計でも2033年頃には約32万人で供給と均衡すると推計した。いずれの推計でも、均衡後は人口減少に伴って医師需要が減少するとしている。つまり、このままのペースで医師供給が続けば、2040年には上位推計でも医師需要が31万4000人程度と推計されるため、供給が需要を約1万8000人程度上回ることになる。

女性医師の仕事量「実態はもう少し少ないのでは」

 この推計に対し、日本医師会副会長の今村聡氏は「社会の構造そのものが大きく変わる中で、女性医師や研修医の働き方、医師の業務軽減、ICT活用など、まだ不確定な要素が多い。現時点で2040年まで推計するのはかなり無理があるのではないか」と指摘。全日本病院協会副会長の神野正博氏は「医師需要は現状追認で推計するのではなく、あるべき医療、あるべき医師の労働環境を考えた上で推計すべきなのではないか」と意見した。

コメント2件コメント/レビュー

記事はまあまあだが,コメントが秀逸だ。さすが現場がわかっているなと感じた。人材こそが最高の資源だ。その教育には金よりも貴重な「時間」がかかる。役人の作文だけで決めては取り返しのつかないことになる。(2016/04/15 15:55)

「医論・異論 from 日経メディカル」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

記事はまあまあだが,コメントが秀逸だ。さすが現場がわかっているなと感じた。人材こそが最高の資源だ。その教育には金よりも貴重な「時間」がかかる。役人の作文だけで決めては取り返しのつかないことになる。(2016/04/15 15:55)

医者一家としての感想ですが、仕事量の算定において開業医と勤務医の労働格差は歴然としており、診療科・地域格差の視点しかない検討は無意味です。また、最近は再生医療や創薬など臨床だけでなく研究の分野の需要も拡大、さらに中国などから医療の「爆買い」もあり、当然のことながら優秀な医師の活躍の場は拡大しています。医師免許があればどんな医師も同じに格付けされる世界に優勝劣敗、競争原理を働かせることこそ医療の質の向上に欠かせないことだと思います。まあ、医学部定員の縮小は財政負担を減らしたい政府と既得権益を守りたい医師会の利害一致の結果なのでしょうね。(2016/04/04 12:40)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

面白い取り組みをしている会社と評判になれば、入社希望者が増える。その結果、技能伝承もできるはずだ。

山崎 悦次 山崎金属工業社長