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医師3484人に聞く「遠隔診療どう思いますか?」

自ら行う気はないが患者の利便性には期待

  • 加藤勇治=日経メディカル

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2016年4月13日(水)

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 遠隔診療はへき地、離島に住む住民向けのサービスが中心だったが、2015年8月に厚生労働省から出された事務連絡通知「情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について」を受けて、最近、様々な企業が遠隔診療をサポートするサービスを始めた(関連記事)。

 この通知は、遠隔診療が認められる要件を改めて周知するために出されたもので、「離島、へき地の患者」はあくまで例示であり、「患者側の利点を十分勘案した上で、直接の対面診療と適切に組み合わせて行われるとき」は「直接の対面診療を行った上で、遠隔診療を行わなければならないものではない」と記している。これを、事実上の遠隔診療解禁と受け取った企業や医療機関が遠隔診療に参入し始めたというのが現状と言える。

 日経メディカル Onlineの医師会員に遠隔診療への関わり方と考えについて調査を実施。3484人から回答を得た。

 まず「住民向けの遠隔診療に関わっているか」を聞くと、多かったのは「所属医療機関の方針に従う」(26.6%)、「全国的な動向を見たい」(25.3%)、「遠隔診療サービスを行うつもりはない」(23.6%)。一方、「都市部の住民向けに既に遠隔診療を行っている」(1.5%)、「遠隔診療サービスを開始すべく、現在、準備を進めている」(1.9%)、「興味があるので自ら調べたり、サービス提供会社に問い合わせしている」(3.1%)と遠隔診療サービスを提供、もしくは提供に前向きという回答は少ない。総じてまだ様子見と言えるだろう。

図1 住民向け遠隔診療に関わっているか(選択肢から択一回答)

 次に、「遠隔診療による診察について、どう考えるかを聞くと、「患者の利便性が向上するため、推進するべき」(28.6%)という回答が最も多かった。しかし、「診察の基本は『見て聞いて触れて』だと思うので、反対である」(19.2%)、「操作性やセキュリティの面から不安である/使いたくない」(17.1%)を合わせると、積極的な反対もしくは不安に基づく反対が3分の1を占めた。「患者は高齢者が多く、遠隔診療による診察はなじまない」と回答したのは13.1%。患者側の情報機器に対する習熟度を懸念する声はそれほど多くないのはパソコンやスマホの普及の反映と言えそうだ。

図2 遠隔診療についてどう思うか(選択肢から択一回答)

 なお、「遠隔診療サービスを行うつもりはない」822人の中でも、14%に相当する115人は遠隔診療について「患者の利便性が向上するため、推進するべき」、4%に相当する34人は「施設運営にとってメリットが期待できるため、推進するべき」と回答しており、自らは手がけないものの、遠隔診療サービスが普及することに対して賛意を示す声もあった。

 また、「遠隔診療サービスを行うつもりはない」と回答した医師のうち、30歳代は13.5%、40歳代26%、50歳代40%だったのに対し、「既に遠隔診療を行っていたり開始すべく準備中」、「興味があるので調べたりしている」医師では30歳代17%、40歳代35%、50歳代35%。30歳から50歳代までの間で年代による差はほとんどなかった。診療と利便性に対する考え方が賛否を分けていると言えそうだ。

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