• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

がれき撤去、職人と機械の競演でカバー解体

2016年3月14日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

福島第一原発の今に迫る

 事故発生から丸5年が経過した福島第一原子力発電所。事故の収拾に向けて、いったい何が行われているのか――。電力、原子力関連の作業以外についてはあまり聞こえてきませんが、実は土木・建築系の多数の技術者が、新技術を駆使しながら黙々と作業を続けているのです。

 土木・建設の総合情報誌「日経コンストラクション」では2月22日号の特集で、記者による現地取材を交えながら、福島第一原発の今に迫りました。雑誌の性格上、土木技術者向けのややマニアックな話題もありますが、一般のビジネスパーソンの方にも興味を持っていただける内容だと思います。ぜひお読みください。

(日経コンストラクション編集長 野中 賢)

1号機原子炉建屋に残ったがれきの撤去に手を付けるため、4年間にわたって建屋を覆っていたカバーの解体が始まった。工事を担う清水建設は、熟練オペレーターの手足となる専用機械を次々に開発。惜しみなく現場へ投入している。

 2015年7月28日、東京電力福島第一原子力発電所で、1号機原子炉建屋を覆う「建屋カバー」の解体が始まった。放射性物質が付着した粉じんが舞い上がるのを防ぐため、がれきに飛散防止剤を吹き付けてから、屋根パネルの解体に入る。

 風が弱まる早朝を狙い、国内最大級の750t吊りクローラークレーンを遠隔操作。自動で玉掛けができる専用の装置を吊り込み、全長40mもの屋根パネルを取り外す。まるで巨大なクレーンゲームのような光景だ。

 重機を操作するオペレーターの技能と機械が一体となり、一つ目のパネルが無事に外れた。「現場に感動が広がった」。解体を指揮する清水建設の砂山智建設所長は振り返る。屋根パネル6枚の取り外しは順調に進み、同年10月5日に終了した。

建設時と逆の順序で解体

 1号機原子炉建屋の上部には、今も水素爆発で崩落したがれきが折り重なっている。廃炉を進めるには、がれきを撤去して燃料取り出し用カバーを設置し、プール内の使用済み燃料を取り出さなければならない。そこで、11年10月の完成から約4年を経てカバーの解体が始まった。

 建屋カバーは、放射性物質の飛散と雨水の浸入を防止する鉄骨造の構造物だ。4隅の柱とそれらをつなぐ梁、膜を張った壁・屋根パネルから成り、高さは54.4mもある。設計と施工は清水建設が担った。

 同社は、爆発直後の建屋に近付かなくて済むよう、凹凸をかみ合わせるだけで柱と梁を接合する工法を考案。約60ピースに分けた部材を、クレーンの遠隔操作だけで組み上げた(図1の1~4)。

図1 ■ 1号機原子炉建屋のカバー建設から解体までの流れ
1号機原子炉建屋のカバーは、放射性物質の飛散防止などを目的に、清水建設が設置した。図中には、カバーの建設(図中の1~4)から、がれきの撤去に向けた解体(5~10)までの流れを簡略化して示した。図は取材をもとに日経コンストラクションが作成した
[画像のクリックで拡大表示]

 このような構造を有するので、解体時は組み立て時と逆の順序で部材を取り外していく。一般的な解体工事のように鉄骨を切断したり、引き倒したりする必要がない分、簡単そうだ。しかし、実際は建設時にも増して繊細な作業が求められた。

コメント0

「7000人の戦線 福島第一原発」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

定年後の社会との断絶はシニアの心身の健康を急速に衰えさせる要因となっている。

檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師