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これを間違えると「老後破産」へ一直線!

堅実なサラリーマンが定年後にしがちな「2つの勘違い」とは

2017年3月16日(木)

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大江英樹(おおえ・ひでき)氏
経済コラムニスト。1952年、大阪府生まれ。大手証券会社で個人資産運用業務、企業年金制度のコンサルティングなどに従事。定年後の2012年にオフィス・リベルタス設立。写真:洞澤 佐智子

 前回、老後破産を防ぐには、お金の「入」と「出」を自分なりに把握することだと書きました。しかしながら私が見る限り、ほとんどのサラリーマンはきちんと自分の収支をつかんではいません。それでも何となく定年退職の日を迎え、何となくリタイア後の毎日を過ごし、多くの人は生活に困窮するほどの目にはあっていません。

 「『自分の収支を把握しろ』って言うけれど、別にそんなことしなくても大丈夫じゃないか?」と思っている人もいるでしょう。確かに一般的にサラリーマンはそこまでやらなくても何とかなっているというのも事実です。これは一体どういうわけなのでしょう。その理由は、サラリーマンという職業の特性にあるのです。

 世の中で、俗に“お金持ち”とか“資産家”といわれる人達といえば、医師やオーナー社長、タレントといったところがイメージされます。では彼らのお金の「入」と「出」はどうなっているのでしょうか。

 これらの人たちに共通するのは、収入が不安定であることです。オーナー社長なら事業が当たれば、タレントなら有名になれば、大きく収入が増えます。ただ、下手をすれば一銭も入ってこないことだってあり得ます。

 つまり「入」は読めません。そのうえ、「出」も読めないのです。

 仮に生活自体は地味にしていても、商売や事業をしていたら、設備投資や商品の仕入れなど、機会があれば資金を出さざるを得ません。好むと好まざるとにかかわらず、不安定な収入とコントロールしきれない支出に悩まされ続けることになります。

 ところが、サラリーマンの場合、収入は安定していますし、支出にしても大きな病気にでもならない限り、意図せざる大きな出費というのはあまりありません。
 すなわちお金の「入」と「出」がある程度読めるのがサラリーマンなのです。

 やり方さえ間違わなければ、サラリーマンの方がずっと計画的に資産形成ができる。派手な生活をしているオーナー社長などが意外とそれほど資産を持っておらず、普通のサラリーマンの方が実は堅実に資産形成をしているという例をたくさん見てきました。

 それに加えて老後のお金のことを考えた場合、サラリーマンなら誰もが加入している厚生年金が圧倒的なアドバンテージになります。

 実際の金額は現役時代の収入によって異なりますから一概には言えません。例えば、現役時代の1カ月の平均給与が36万円で妻が専業主婦という世帯の場合、65歳から90歳までに受け取る年金額は夫婦合計でおよそ6750万円になります。

 ところが、自営業の場合だと公的年金は国民年金しかありませんから、金額はだいたいこの半分ぐらいになります。さらにサラリーマンの場合、勤めている会社によっては「退職金」や「企業年金」を受け取れる場合だってあります。

 このように考えていくと、サラリーマンならある程度の蓄えがあり、リタイア後は地道に暮らしていくことができれば、そんな簡単に老後破産することはないように思えます。しかしながら、「これを間違えると簡単に老後破産してしかねない」落とし穴もあるのです。それは何でしょうか。次ページで見ていきましょう。

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「これを間違えると「老後破産」へ一直線!」の著者

大江英樹

大江英樹(おおえ・ひでき)

経済コラムニスト

大手証券会社を定年退職後、オフィス・リベルタスを設立。行動経済学、資産運用、企業年金、シニア層向けライフプラン等をテーマとし、執筆やセミナーを行う。著書に『定年男子 定年女子』(日経BP社)など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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