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デジタル全盛時代でも車の設計に粘土を使う理由

どうして、手間のかかる工程を踏むのか?

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2017年12月7日(木)

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 10月下旬~11月上旬にわたって開催された東京モーターショーでは、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)による体験コーナーや、コネクティッドカーなど、最先端の技術に混ざって、工業用粘土で自動車を形作ったクレイモデルが展示されていた。車がデジタル技術に包まれても、この圧倒的にアナログな手法が消えない理由がある。

 工業製品をデザインするのに手描きの設計図を使うのは古い、自動車もCADや3Dプリンターなどのデジタル技術を使ってその姿が作り出されていく──と思いがちだが、実はそんなことはない。どんな最先端の自動車も、インダストリアルクレイ、つまり工業用の粘土で作られたクレイモデルの段階を経てデザインが決定されている。自動車のデザインは未だアナログな手法なしには成立しない。モーターショーの会場で各社が威信を賭けて発表するコンセプトカーも同様だ。

クレイモデルでしか表現できないもの

 どうして、そんなに手間のかかる工程を踏むのか? CADでは引けない微妙な曲線を実現し、平面ではつかみきれない各部のボリューム感など、クレイモデルでしか表現できないものが確実に存在するからだ。

 クレイモデルの製作に使われるインダストリアルクレイは、60度以上に温めることで非常に柔らかくなり、冷えるに従って硬化していく。工具を使って削り、削りすぎたら温めたクレイを盛り、と、全体のバランスを見ながら、何度でも細かな調整をやり直すことができるのも、クレイモデルを利用するメリットだ。

 一見すると非効率に思えるが、自動車のデザイン工程にクレイモデルを製作するのは、実はさまざまな点で理に適っている。

プロの手によって製作された1/5スケールのクレイモデル。シルエットが完成したらフィルムを上から貼りつけることで、リアリティーが大きく向上する。実物に近い感覚を掴みつつデザインを修正していくために、クレイモデルは最適だ
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加工前のインダストリアルクレイと、上に貼り付けるフィルムのサンプル。フィルムの種類は豊富で、さまざまな色、質感を演出することができる
[画像のクリックで拡大表示]

コメント1件コメント/レビュー

デザイナーの奥山清行氏だったか、他誌のインタビューで、「ピニンファリーナに移籍した時、クレイでなく石膏を使う技術とプライドに感銘を受けた」と仰っていました。やり直しの利かない素材で、モデリング段階でも美を追及するのだと。 クレイは切削の跡が質感に垣間見えてしまうのでしょうか。

ふと思い出しました。日経さんも以前、河岡徳彦氏の記事を掲載されていましたね。(2017/12/07 15:29)

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デザイナーの奥山清行氏だったか、他誌のインタビューで、「ピニンファリーナに移籍した時、クレイでなく石膏を使う技術とプライドに感銘を受けた」と仰っていました。やり直しの利かない素材で、モデリング段階でも美を追及するのだと。 クレイは切削の跡が質感に垣間見えてしまうのでしょうか。

ふと思い出しました。日経さんも以前、河岡徳彦氏の記事を掲載されていましたね。(2017/12/07 15:29)

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