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角を曲がり切れなかった猪は再起できるか

人は年を重ねても変わるべきか、無理は避けるべきか。

2017年4月21日(金)

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対照的な同期コンビ

 その2人は同期入社だったが、見た目も性格も対照的だった。ところが、なぜか馬があう。入社して20年が経ち、部署も違うけれど何となくお互いの動静は知っていたし、たまには食事にも行っていた。

 Bさんは、大柄で学生時代からスポーツをやっていた。体育会ではないけれど、伝統あるサークルにいて見た目もいかつい。30代になる頃からかつての筋肉が脂肪になって、さすがに体重が気になるようだが今でも早飯の大食いだ。

 Mさんは、小柄で見るからにおとなしそうだ。大学時代は「鉄道研究会」にいた。まだインターネットもない時代に、時刻表と首っ引きであちらこちらを旅していた。入社したころから老成した面持ちだったが、その雰囲気は40歳になってもあまり変わらず、むしろ若く見られてしまうほどだ。

 この2人は、性格も対照的だった。

 一見して豪放磊落なBさんだが、結構気が弱い。大事な商談や会議の前だと、前の晩から眠れなくなる。そして、何を話そうかと入念に準備する、もっとも一度相手と打ち解ければ懐に飛び込んでいくが、それでも宴席があれば早めに店に行き抜かりがないように準備する。見た目とは異なり、「ノミの心臓」なのだ。

 一方でMさんは、図太い。いい意味で「鈍い」とも言えるだろう。遠方の得意先に行くのに、1時間も勘違いして遅れたことがあった。実際は、得意の鉄道の知識を活かして30分遅れになったことを得意げに説明したら、かえって先方に気に入られたこともあるくらいだ。

 亥年生まれのBさんは、年男を迎えた年賀状には「猪突猛進」と書いてきたが、それを見るMさんは子年生まれだ。干支までも、どこか対照的な2人だった。

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「角を曲がり切れなかった猪は再起できるか」の著者

山本 直人

山本 直人(やまもと・なおと)

コンサルタント・青山学院大学講師

博報堂でクリエイティブ、研究開発、人事などを経て2004年に独立。キャリア開発とマーケティングの両面から企業を対象にした活動をおこなう。著作に「グッドキャリア」など多数。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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