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あなたの周りにも「移民」はいる

「外国人=安い」という発想を捨てよ

2016年4月6日(水)

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 これまで日本で働く外国人の多くは、幅広い産業の現場で「労働集約型」の仕事を担ってきた。新興国への技術移転を目的とする「外国人技能実習生制度」が、その1つの受け皿だ。今後、本格化する移民の議論も、介護や建設などの分野で人手不足を補うことが大きなテーマとなるだろう。

 このコラムの「三菱重工の巨額特損、もう1つの理由」でも紹介したように、自動車や造船など日本が強みとしてきた製造業でも外国人への依存度は高まっている。それは何も製造現場だけの話ではない。モノづくりを支える「頭脳」も日本人だけでは回らなくなっている現実がある。

 ミャンマー出身のミャッ・ミャッ・モーさん(26)は2015年4月から愛知県豊橋市にある設計会社、豊橋設計で働いている。現在の仕事は、大手鉄鋼メーカーから受注した巨大な製鉄機械の設計。数十年は使い続ける、鉄鋼メーカーの競争力を大きく左右する極めて重要な設備だ。

豊橋設計で働くミャンマー出身のミャッ・ミャッ・モーさん(撮影:早川 俊昭、以下同じ)

 豊橋設計には、幅広い業種の大手メーカーから設計業務の依頼が舞い込む。自動車工場に導入するロボットに、大型プラントの配管、造船や製鉄所などの設備。どれも、高い品質が求められるものばかりだ。国内の生産ラインだけではなく、海外の工場に導入する設備の設計も多くある。大手メーカーは設備の企画や基本設計までは自社で手がけるが、それを詳細な図面に落としこむ作業は外部の企業に委託することが多い。豊橋設計はその担い手だ。

 一時よりも国内での設備投資が活発化してきたこの2~3年で、こうした仕事の依頼は急増している。問題は、設計者不足だ。豊橋設計には現在、約100人の設計者がいる。これまでも毎年5人程度の新卒社員の採用を目指してきたが、「国内の採用環境は極めて厳しくなっており、我々のような中堅中小企業が優秀な人材を獲得することは極めて難しくなっている」(内山幸司社長)。機械の設計は男性の仕事というイメージが強く、女性の採用は難しい。加えて、顧客企業への派遣や出張も多いために、地元志向の強い若い世代に敬遠されがちなことも採用難に拍車をかけている。

コメント2件コメント/レビュー

外国人技能実習生制度は悪用されているケースばかり目につきますが・・・現代の奴隷制度のようなもので、日本人として恥ずかしく思っています。
また、「日本が強みとしてきた製造業でも外国人への依存度は高まっている」結果、日本の製造業の品質レベルが下がってきていることも留意する必要があります。
もちろん、技術伝承が上手くいかなかったり、教育や訓練、指導不足の結果なのかもしれませんが。
「労働力不足」⇒「移民(労働者)」と考えている方が多いようですが、国家として考えた場合、日本には少なくとも非労働者で就職希望者が400万人、完全失業者が200万人、合計600万人以上の就労希望者がおり(統計局HP)、この方たちから働いてもらうのが筋であると思われます。
また、2重の意味での脇の甘さ(移民が奴隷に様に働かされている現実と、社会福祉にフリーライドしている現実が共に存在している)ことを残念に思っています。
本来であればシンガポールのような制度を整えてから、移民については受け入れを議論すべきなのでしょうが・・・(2016/04/06 12:08)

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「あなたの周りにも「移民」はいる」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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外国人技能実習生制度は悪用されているケースばかり目につきますが・・・現代の奴隷制度のようなもので、日本人として恥ずかしく思っています。
また、「日本が強みとしてきた製造業でも外国人への依存度は高まっている」結果、日本の製造業の品質レベルが下がってきていることも留意する必要があります。
もちろん、技術伝承が上手くいかなかったり、教育や訓練、指導不足の結果なのかもしれませんが。
「労働力不足」⇒「移民(労働者)」と考えている方が多いようですが、国家として考えた場合、日本には少なくとも非労働者で就職希望者が400万人、完全失業者が200万人、合計600万人以上の就労希望者がおり(統計局HP)、この方たちから働いてもらうのが筋であると思われます。
また、2重の意味での脇の甘さ(移民が奴隷に様に働かされている現実と、社会福祉にフリーライドしている現実が共に存在している)ことを残念に思っています。
本来であればシンガポールのような制度を整えてから、移民については受け入れを議論すべきなのでしょうが・・・(2016/04/06 12:08)

テレビで「外国人技能実習生制度」で日本に働きに来ている人たちの事を扱った番組を見たばかりだ。「新興国への技術移転を目的とする外国人技能実習生制度」は実体としては「安い労働力」を得る為の便法として利用されているケースが殆どだ。多くは法で定められた「最低賃金」ギリギリで雇える労働力としての期待で「外国人技能実習生制度」を使い続けるとしたらお互いの為に不幸だと言わざるを得ない。対照的なのがこの記事で紹介されている豊橋設計で、ミャンマーに現地法人を持っていて日本で受注した業務の一部を、現地で採用、教育したエンジニアに任せている。必要に応じて現地社員を日本に呼び寄せて働いてもらっており、給料も日本人とほぼ同待遇というのは正に「外国人」の使い方としての手本といえる。安い労賃だけを期待するやり方で日本に来て働いた人が日本に対して不満を持ったり嫌な思いをしたりという事があれば何か起こった時に「反日」の先頭に立つかも知れないと思うと、今のままの「外国人技能実習生制度」であれば廃止した方が良いと思う。豊橋設計のやり方が広まることに期待したい。(2016/04/06 11:01)

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