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プーチン政権はトランプ氏を見限ったか?

対ロ制裁強化に猛反発したロシアの真意

2017年8月17日(木)

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 米国で議会が主導したロシアに対する制裁強化法が成立した。サイバー攻撃を含めた昨年の米大統領選へのロシアの干渉疑惑が大きく影響した。トランプ政権発足後も米ロ関係は悪化するばかり。ロシアもさすがに黙っていない。
トランプ大統領の登場による米露関係改善への期待は萎んだ(写真:AP/アフロ)

 モスクワ北西部にある森林公園「銀の森(セレブリャンヌイ・ボール)」は、市民の間で人気のある観光・保養スポットのひとつだ。中心部から近いのに緑が豊富で、森林浴やモスクワ川の水浴びなどが楽しめるからだ。公園内には別荘(ダーチャ)も林立しており、とくに夏になると多くの人々でにぎわう。

 8月1日昼、その「銀の森」の一角にある別荘から、「004」の外交ナンバーをつけたトラックなどが慌ただしく出て行った。直後に、別荘の門は外側からしっかりと施錠された。ロシアで「004」のナンバープレートは米国を示す。これまで在ロシア米大使館が使っていた別荘での出来事だった。

 数日前の7月28日。ロシア外務省は声明で、対ロ制裁圧力を強める米国への報復措置を発表した。そのひとつが「銀の森」の別荘など、米大使館がロシア内で使ってきた一部施設の利用を8月1日から停止するというものだった。くだんの別荘前の騒動はこの発表を受けたもので、米大使館側は慌てて別荘内の荷物などを持ち出したとみられる。

 ロシアの報復措置はこれだけではなかった。より重要なのはロシアに駐在する米外交官らの数を9月1日までに、米国に駐在するロシア外交官と同数の455人に削減するよう求めたことだ。これによって米政府はモスクワの米大使館と、サンクトペテルブルク、エカテリンブルク、ウラジオストクの各米総領事館に勤務する米外交官や技術協力員の総数を早急に455人まで減らさざるを得なくなった。

 報復措置の発動を最終的に決めたのは、もちろんプーチン大統領だ。その大統領は国営テレビのインタビューで、「ロシアでは千数百人もの(米国の)外交官や技術労働者が働いており、そのうち755人はロシアでの活動を停止しなければならない」と表明。相当な数の米外交官がロシアからの退去を余儀なくされるとの見方を示した。

 ではなぜ、今なのか。大統領は米ロ関係を悪化させ、違法な制限措置によって、ロシアとの関係発展を望む国々にも悪影響を与えようとする米国の対応を鋭く批判した。米議会による最近の対ロ制裁強化法案可決の動きに反発したわけだ。

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「プーチン政権はトランプ氏を見限ったか?」の著者

池田 元博

池田 元博(いけだ・もとひろ)

日本経済新聞社編集委員

1982年、日本経済新聞社に入社。90~93年にモスクワ特派員、97~2002年にモスクワ支局長。その後、ソウル支局長(05~08年)も歴任。08年から論説委員会に在籍。編集委員も兼務。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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