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当事者意識と自立心のない社員は要らない

第13回:変わらなければ、生き残れない(3)

2017年8月24日(木)

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 ハーツユナイテッドグループの玉塚元一社長(座談会開催時は、ローソン会長)が社員に求めるのは、「当事者意識と自立型人材」だ。至極もっともな意見だろう。そうした人材を年齢に限らず大胆に登用する、象徴的な取り組みを実施した。新たなことをゼロから立ち上げなくてもいい。その代わり、既存の業務の範囲で、しかし、これまでにはあり得ないような創意工夫をして、100だった期待値のところに300のアウトプットを出す。そうした人材を徹底的に褒めたたえる表彰制度も作った。そうすることで、会社はどのような人材を求めているのかを皆に知らしめるというわけだ。
玉塚元一(たまつか・げんいち)氏
ハ-ツユナイテッドグループ社長 CEO(最高経営責任者)。1985年、旭硝子入社後、海外駐在を経て、日本IBMに転職。1998年ファーストリテイリングに入社し、2002年、同社社長に就任。2005年にリヴァンプ(企業再生事業)を設立し、2010年にローソン顧問に就任。同社社長を経て、2016年、同社会長に就任し、2017年5月に退任。経営は「体が資本」として、早朝のトレーニングを習慣とする。

 「とくに役割が重たい立場で、自立型ではなく、当事者意識の乏しい方には、申し訳ないけど、その任を降りてもらう。そして、年齢などは関係なく、そういうマインドがある人を抜擢する。それをきめ細かく緻密に経営と人事で連携しながら戦略的に行い、ローテーションもする。そうしなければ、会社を維持し、成長させていくことはできません」と玉塚氏は語る。

 玉塚氏はファーストリテイリングで社長兼COO(最高執行役員)を務めたが、同社に入社した1998年当時のことをこう話す。

 「当時、ユニクロはまだ年商700億~800億円の会社でした。ところが柳井正さんはご自分で『3倍のルール』というのを決めていた」(玉塚氏)。

 つまり、売上10億円の会社が30億円になるとき、30億円の会社が100億円になるとき、100億円の会社が300億円になるとき、300億円の会社が1000億円になるとき、1000億円の会社が3000億円になるとき、3000億円の会社が1兆円になるという節目では、会社の構造などを大きく変えないと、イノベーションが起きなくなって、成長の限界に至るというルールだ。

 「柳井さんがすごいのは、ずっと昔から働いている古参の役員を一人ひとり説得して退いてもらい、代わりに僕とか、ファミリーマートの社長になった澤田貴司さんとか、マッキンゼーから来た堂前宣夫さんなどを大挙して招いたんですね。大胆な血の入れ替えをしたわけです。それがちょうど1000億円の壁の手前にいたときのことですが、この後、1000億円から3000億円になるかならないかという『プラトー(高台)』にいると彼は本当に思っていて、そのために構造を大きく変えなくてはいけないという強い信念を持っていたわけです」(玉塚氏)。

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「当事者意識と自立心のない社員は要らない」の著者

西口 尚宏

西口 尚宏(にしぐち・なおひろ)

一般社団法人JIN専務理事

上智大学経済学部卒、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院卒(MBA)。日本長期信用銀行、世界銀行グループ人事局,産業革新機構 執行役員nadoを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師