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パナソニック社長:失敗のスピードを速めよ

第16回:失敗を恐れず、マーケットは自分たちで創り続ける(3)

2017年9月14日(木)

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 パナソニックの津賀一宏社長は、消費財メーカーらしい発想でイノベーションのあり様を見ている。曰く、「短期的にコンペティター(競合)の少ない世界を作り出す」。長期に独占できる市場づくりは不可能に近い。だから、短期的に独占できる市場を常に作り続けていく。コンペティターの先を常に走る。それしかない。その歩みが鈍化した会社から朽ちてしまう。
津賀一宏(つが・かずひろ)氏
パナソニック社長。1979年、松下電器産業入社。マルチメディア開発センター所長、AVCモバイル・サーバー開発センター所長を経て、2008年にオートモーティブシステムズ社社長、2011年にAVCネットワークス社社長に就任。2012年6月より現職。「素直な心で衆知を集めて、未知なる未来を創造する」を座右の銘とする(写真:北山 宏一、以下同)

 「ビジネスが儲からないのは、ひとえにコンペティターが多すぎて、価格競争に力を注がなければいけなくなるからです。そんなマスマーケットで先を行く技術開発や製品開発をやり続ける環境ではもはやないと思っています。ではどうするのか?ニッチマーケットに行くわけです。なかなか採算が合わないのがニッチマーケットですが、私たちは採算が合うマーケットを探します」(津賀氏)

 そこでパナソニックが、今、力を入れているのが自動車メーカー。主戦場はデジタルコックピットだ。

 「各メーカーにはこだわりがあって、どのメーカーのデジタルコックピットも似て非なるものです。それぞれ求めるスペックが違う。だからニッチです。ニッチに尖らなければいけない。その分、コンペティターが少ない。外国勢もそうそう参入できない。そういうマーケットを見つけて、社内のリソースを有効活用しようというわけです」(津賀氏)

 もっとも、それだけでは将来をまだ見通せない。新たなマスマーケットを自ら切り開くことも必要になる。同社にとってのそのためのターゲットのひとつは、介護事業だ。

 「『パナソニックがなぜ介護事業?』と疑問を投げかけられる領域にも投資をしています。ある程度規模を目指しますが、あくまでもメインに追い求めるのはボリュームではなく、そこでITなどを使って、どのような進化を成し遂げることができるかということです」(津賀氏)

 介護事業も現在はニッチマーケットだが、このマーケットは未来のマスマーケットだという。しかも、津賀氏曰く、「ITメーカーはバーチャルな世界で暮らしているから、リアル性が高くなればなるほど、足が引けるもの」と。

 「以前、ある大手IT企業が自動車のナビゲーションシステムを受注したのですが、バグばかり出してしまうということがあった。たとえどんなに素晴らしいIT企業でも、泥臭い現場まで下りていくのはむずかしい。だから勝手がわからない。同様に介護現場まで下りてこられるITメーカーはそう多くないと踏んでいます。そんなふうに現場感あふれる事業はITメーカーが最も苦手とするので、いまだにITやロボティクスなどの進化の可能性が大きなニッチ領域ということになります。私たちは今後、そうした場所を増やしていくつもりです」(津賀氏)

コメント2件コメント/レビュー

やはりトップの言うことは違う?
昔はいわゆるマスマーケットを狙って人々の暮らしを便利にする松下だったが、今はニッチ?
でも自動車がニッチだとは全然思えない。もちろんスマホや家電と比べれば、全然桁が違うのは分るが、消費者目線だと5000万台/年も売れる車も立派なマスマーケットだ。
「各メーカーにはこだわりがあって、どのメーカーのデジタルコックピットも似て非なるものです。それぞれ求めるスペックが違う。だからニッチです。ニッチに尖らなければいけない。その分、コンペティターが少ない。外国勢もそうそう参入できない。そういうマーケットを見つけて、社内のリソースを有効活用しようというわけです」というが、マスマーケット商品だって求めるスペックは違うし、今は少量多品種がトレンドだ。(2017/09/14 09:11)

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「パナソニック社長:失敗のスピードを速めよ」の著者

西口 尚宏

西口 尚宏(にしぐち・なおひろ)

一般社団法人JIN専務理事

上智大学経済学部卒、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院卒(MBA)。日本長期信用銀行、世界銀行グループ人事局,産業革新機構 執行役員nadoを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

やはりトップの言うことは違う?
昔はいわゆるマスマーケットを狙って人々の暮らしを便利にする松下だったが、今はニッチ?
でも自動車がニッチだとは全然思えない。もちろんスマホや家電と比べれば、全然桁が違うのは分るが、消費者目線だと5000万台/年も売れる車も立派なマスマーケットだ。
「各メーカーにはこだわりがあって、どのメーカーのデジタルコックピットも似て非なるものです。それぞれ求めるスペックが違う。だからニッチです。ニッチに尖らなければいけない。その分、コンペティターが少ない。外国勢もそうそう参入できない。そういうマーケットを見つけて、社内のリソースを有効活用しようというわけです」というが、マスマーケット商品だって求めるスペックは違うし、今は少量多品種がトレンドだ。(2017/09/14 09:11)

たしかにパナソニックは多くの失敗をゆっくりしてきたから言える言葉でしょうね、『失敗のスピードを速めよ』。(2017/09/14 07:38)

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川野 幸夫 ヤオコー会長