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「修行? いや、BMWには教えに行ったんだよ」

伝説のエンジンチューナー、ケン・マツウラ氏語る

  • 編集Y(山中浩之)

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2017年6月15日(木)

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ケン・マツウラレーシングサービス創業者、現顧問の松浦賢氏。後ろは創業期に初めて「中古で買った」工作機械。

 この週末(2017年6月17日、18日)に開催される「ル・マン24時間」。世界耐久選手権(WEC、ウェックと読む)のみならず、F1の「モナコグランプリ」、先日佐藤琢磨選手が優勝した「インディアナポリス500マイル」と並ぶ、自動車レースの最高峰の一つだ。

 昨年、ポルシェに惜敗したトヨタはリベンジに燃え、ネットにもその火力があふれかえっている(こちら)。今年はレースの規則が変更され、ボディ形状(空力)への規制が厳しくなって最高速が伸びないと言われていたのだが、蓋を開ければトヨタは去年よりぐっとスピードアップした。その最大の理由はパワーユニット。他社と同一のルールに従い、燃費も向上させながらよりエネルギーを絞り出している。トヨタのレーシングカー「TS050ハイブリッド」はその名の通りハイブリッド車なので、電池の改善の効果も大きいようだが、モータースポーツ各誌の記事によれば、ガソリンエンジンの性能向上は特にめざましいようだ。

 その、トヨタのレーシングエンジンの開発にずっと携わってきた、伝説の男――。

 1964年にチューニング専門の会社として起業、1973年には「ケン・マツウラレーシングサービス」として株式会社を立ち上げた、松浦賢氏(72歳)。二輪、四輪を問わず日本のモータースポーツの勃興・発展期を支え、2014年に息子の松浦賢太氏(40歳)に社長を譲って顧問に就いた。「お仕事は世界選手権」の第2回は、この「ケン・マツウラレーシングサービス」を取材することになった。国内・国際レースにパーツを供給する傍ら、二輪四輪メーカーのエンジンや車両部品などの先行開発を引き受ける、従業員34人と小規模ながら、その技術力で大きな存在感を持つ会社だ。

 「場所は確か御殿場ですから」とトヨタ広報のKさん。

 ならば、前回お邪魔したタマチ工業さんと同じだな、やっぱりトヨタのレース関連の本拠、東富士研究所に近いところになるんだな、と独り合点していたら「あそこは主にマーケティングや配送の拠点なので、お話は本社で」と言われ、どこかな、と思ったら愛媛県松山市だった。…なぜわざわざ松山にレース関係の企業があるのだろうか。大好きな街なので出張できるのは嬉しいけれど。

 もうひとつ驚いたのは、ネットで手に入る同社や松浦氏の情報の乏しさだ。レーシングサービス関連のホームページすら見つからない(ところが、松浦賢氏の“趣味”であるらしい、釣りのリールの告知・販売のホームページはばっちり用意されている→こちら)。

セカンドカーはニュル仕様

 「これは相当、こだわりの強い方ですね、話をお聞きするだけでも大変かもしれない」

 松山行きの飛行機の中で、同行の絵師、モリナガ・ヨウさんと、密かに覚悟を固めたのだった。

 羽田から空路1時間半、松山空港の到着口を出たら、すぐに「Ken.Matsuura」のロゴが入ったキャップを被った、日に焼けた姿が目に入った。

 「やあ、いらっしゃい! 工場までクルマでお連れしますよ」

 …伝説の男、ケン・マツウラ氏は、めちゃめちゃ気さくで話し好きな方なのだった。

 駐車場に停めた愛車は白のレクサスNXハイブリッド。お年を召されて、ちょっとマイルドな選択でしょうか? と思ったが「もう1台、レクサスLFAもあるんですよ。高知のほうに山道が続くいい高速があるし、富士スピードウェイもこれで行ったりします。走って面白く緊張感があって眠くならないクルマなので、ちょうどいい」とのこと。明るい眼がきらきら輝いてぜんぜんお歳を感じません。ちなみに、LFAはLFAでも、ニュルブルクリンク・パッケージだそうです。それは眠くなるどころじゃないでしょうね…。

 「昼時ですから、まずご飯でも。おいしい鯛飯はどうですか」とのお誘いで、工場に向かう途中の海鮮レストランでインタビュー開始となりました。

 伝説の男はそもそも、なぜモータースポーツに興味を持ったのでしょうか。

コメント17件コメント/レビュー

懐かしいですね。マーチBMWがケンマツウラチュウニングで圧倒的に勝っていたことを思い出します。BMWエンジンが優れていたのではなくマツウラチューンが優れていたのですね。
 モータスポーツの日本での扱いのひどさは昔からなのですが(F1メキシコ優勝の時と同じ)
特にバブルの際、おかしなスポンサーが大量に参加し、お金がすべて・・・
バブルがはじけ、関係者が去ったことが原因でしょう。モータスポーツに参加するのにお金がかかる形になったままでは参加者は増えませんね。
 最も若者の人口が団塊の世代の1/3ですから、自然なのかもしれません。、(2017/06/17 11:38)

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いただいたコメント

懐かしいですね。マーチBMWがケンマツウラチュウニングで圧倒的に勝っていたことを思い出します。BMWエンジンが優れていたのではなくマツウラチューンが優れていたのですね。
 モータスポーツの日本での扱いのひどさは昔からなのですが(F1メキシコ優勝の時と同じ)
特にバブルの際、おかしなスポンサーが大量に参加し、お金がすべて・・・
バブルがはじけ、関係者が去ったことが原因でしょう。モータスポーツに参加するのにお金がかかる形になったままでは参加者は増えませんね。
 最も若者の人口が団塊の世代の1/3ですから、自然なのかもしれません。、(2017/06/17 11:38)

読んでいてとても楽しくなる記事をありがとうございました。
それにしても、INDY500優勝より宮里某の引退の方がマスコミの喰い付気が良いのだから情けない有様です。この国のモータースポーツの日照りっぷりは益々厳しくなる一方です。私も国内最底辺の自動車レースに参戦していますが、某モータースポーツ専門誌はモータースポーツは観る物であり、参加するものではないと言うスタンスを決め込んでしまい、しばらく前までは参加型モータースポーツのリザルトも少しですが掲載されていたのですが、ここ数年は全く無くなってしまいました。
スポーツって野球だろうとサッカーだろうと素人の草競技があってその上にプロスポーツがあるものだと思いますが、この国ではモータースポーツに関しては入り口を探すことすら難しくなってきている様子です。(2017/06/16 16:10)

Yさん、そりゃカイ・シデンでしょう。

モータースポーツ(レース)に対する世間の関心のなさは、
プロスト・セナ時代のF1全盛期に青春を送った者としては、
「いったいどうしちゃったの?」って、感じですね。

ましてあの「インディ500」で日本人が優勝する日がくるなんて。
こんなエキサイティングなこと日本のモータースポーツの歴史に
これまでなかったことなのに。

高斎正「ロータリーがインディーに吼える時」もう一回引っ張り出し
てきて読もうかな。(2017/06/16 09:09)

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