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加藤崇とは、何者か

ロボットベンチャーに、熱くのめり込む男

2016年4月26日(火)

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 4月6日(水曜)、テキサス州ヒューストンから、アリゾナ州フェニックスの空港を乗り継いで、深夜23時にカリフォルニア州サンノゼの空港に降り立った。月曜、火曜とヒューストンで行われた石油産業におけるロボットの応用可能性に関する展示会を終え、水曜には、大手石油会社を中心に集まったロボット業界団体の北米支部に出向き、ディスカッションに参加した。20人くらいのCEOが集まったが、周りはみんな白人で、日本人、いやそれどころかアジア人は僕一人だった。

ヒューストンでのプレゼンテーション

サンノゼの青空と6杯のコーヒーと新たな日々

 到着ゲートを抜けて外に出ると、どうやら日中は30℃を超えていたせいもあって、生暖かい風が頬を撫でた。やっとサンノゼに帰ってきた。澄んだ空気と、どこまでも深い群青色といった感じの星空を見て、無事ホームグラウンドに帰ってこれたことを喜んだ。

 日本人エンジニアと一緒に、ロボットが入った大きなスーツケースを引きずりながら、空港の駐車場に向かう。車で高速101号線を走ると、24時に自宅に帰り着いた。

 その3日前、4月3日(日曜)。出発の日も朝から波乱に満ちていた。サンノゼ空港を朝9時に出発する予定だったものの、春休みの影響で空港はごった返し、セキュリティ・チェックを待つ超長蛇の列、そこにきて何人もが原因不明のブザーに引っかかり、列は全く進まなくなってしまった。近くの係員に「申し訳ないが、飛行機がもうすぐ出発する。急いでいるんだが、何か方法はないか?」と尋ねるも、「俺にできることは何もない」の一点張りだ。

 国内線のセキュリティ・チェックに1時間半もかかり、搭乗ゲートに到着したときには、既に飛行機はサンノゼ空港を後にしていた。急いでフライトを変更するも、近い便はどれも満席で、結果サンノゼ空港で7時間も缶詰にされてしまう。ヒューストンの安宿に到着した頃には、もう深夜1時を回っていた。

 それから3日間、展示会に参加している企業、ブースに立ち寄りロボットに興味を持ってくれた人々と、文字通り、話しまくる。相変わらず、寝ていない。コーヒーを朝に2杯、昼に2杯、夕方に2杯飲んで、何とか生きている。いつものことだ。

 これは新しい僕の日常だ。ベンチャーキャピタルが投資した日本のロボットベンチャーの、アメリカ法人の立ち上げをやっている(僕がアメリカ法人のCEOだ)。1年半前に調達した3億円の資金が足りなくなり、今年の2月末に、追加で12億円の資金を調達しようとしたのだが、その過程でベンチャーキャピタルに依頼され、結局、僕が日本の本社CEOも兼務することになってしまった(結果として資金は調達できたから良かったのだが、なんだか責任ばかり増えて、いつも忙しい。大変だ)。ただし、これもいつものことなのだ。真面目に仕事をやっていると、最後には、必ず僕に仕事が降ってくる。

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「加藤崇とは、何者か」の著者

加藤 崇

加藤 崇(かとう・たかし)

加藤崇事務所代表

1978年生まれ。早稲田大学理工学部卒。東京三菱銀行、KPMG日本法人、技術系ベンチャー企業社長などを経て、2013年、ヒト型ロボットベンチャーSCHAFTをグーグルに売却し、世界から注目を集めた。スタンフォード大学客員研究員(兼任)

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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