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ロイヤルホスト「出店ゼロ」の真意

ロイヤルホールディングス黒須康宏社長兼COOインタビュー

2016年5月17日(火)

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 店舗数の拡大で成長してきた大手チェーンが、かつてのような勢いを失っている。人手を簡単に確保できる時代ではない。消費者のチェーン離れも顕在化しており、想定した売り上げが見込めず、出店費用を回収するまでの期間が以前よりも長くなったことも背景にある。

 ファミレス御三家と呼ばれた「ロイヤルホスト」は、2016年4月まで17カ月連続で既存店の客数が前年を下回った。また、2016年12月期は4期ぶりに「出店ゼロ」を決断。ロイヤルホールディングスの黒須康宏社長兼COO(最高執行責任者)に、ロイヤルホストが直面している問題を聞いた。

*当連載は、日経ビジネス2016年5月16日号特集「外食崩壊 ~賞味期限切れのチェーン店~」との連動企画です。

価格に比べQSCが見劣りする

2016年12月期は、主力の「ロイヤルホスト」の出店はしないと発表しました。

黒須康宏・ロイヤルホールディングス社長兼COO(最高執行責任者)は、「今のロイヤルホストは出店よりも質の成長を目指すべき時」と話す(写真:共同通信)

 出店計画をゼロとした理由は2つあります。短期的に見れば景気は変動しますが、長期的にみれば国内の人口は減少し、市場は縮小しています。当然出店は慎重にならざるを得ません。

 もう一つは、価格に見合う価値を提供できておらず、若干見劣りしているのではないかという危機感があるからです。既存店の来客数は、2015年12月期には前年比の95.4%に落ち込みました。市場が縮小する中では、再度来店していただける「価値」が必要です。

「価値」とは、具体的には何を指すのでしょうか?

 私はお店の価値は、客単価をQSC(品質、サービス、清潔さ)で割ったものだと思っています。ロイヤルホストの客単価は1250円で、今はQSCがそれよりも低いということです。そんな時は、出店よりも質の成長を目指す戦略を取るべきです。達成には数年はかかるかもしれませんが、まずは内部を充実させて、単価以上のQSCを提供する1年にしたいと考えています。

 ここ数年、ロイヤルホストの出店は1~2店と抑制してきたので、社内には違和感はなかったようです。

 市場が縮小しているからといって、約220店あるロイヤルホストを100店にするのはナンセンスです。少し減らす可能性はあるかと思いますが。店数は200以上で、老舗のファミリーレストラン、ホスピタリティーレストランとして評価していただけるようになれば、来客数も上がるでしょうし、競争環境で生きる一つの道であると思います。

QSCが見劣りするとのことですが、それは、外食企業同士の競合激化による相対的な変化でしょうか?

 いいえ。これは決して外部環境によるものではなく、我々内部の問題です。期待に応えられる商品や満足度の高いサービスを提供できているどうかを見直すべき時期だという認識を持っています。今、事業会社ロイヤルホストの社長が交代したタイミングでもあり、もう一度しっかりとした内部固めが必要です。

 私は内部を充実させていくために必要なのは、「縦軸」と「横軸」の強化だと考えています。まず縦軸は事業ごとの取り組みです。この縦軸の成長には、量と質のバランスをとることが必要で、今のロイヤルホストは質の成長が求められています。

コメント6件コメント/レビュー

地域によって最低賃金がちがうように、生活者の懐具合にも違いがある。おまけにそもそも景況感が悪い状況において全国一律料金で「すこし高め」の料金設定がマイナスに作用している感じがする。
そして他の方も書かれているように、提供されるサービスの質が低下している。個人に帰するところなのかもしれないが、まちがいなく以前より低下している印象がある。(2016/05/23 12:24)

「外食崩壊~賞味期限切れのチェーン店~」のバックナンバー

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「ロイヤルホスト「出店ゼロ」の真意」の著者

河野 紀子

河野 紀子(こうの・のりこ)

日経ビジネス記者

日経メディカル、日経ドラッグインフォメーション編集を経て、2014年5月から日経ビジネス記者。流通業界(ドラッグストア、食品、外食など)を中心に取材を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

地域によって最低賃金がちがうように、生活者の懐具合にも違いがある。おまけにそもそも景況感が悪い状況において全国一律料金で「すこし高め」の料金設定がマイナスに作用している感じがする。
そして他の方も書かれているように、提供されるサービスの質が低下している。個人に帰するところなのかもしれないが、まちがいなく以前より低下している印象がある。(2016/05/23 12:24)

ロイヤルホストの商品には価格に見合う価値が無い、他社と差別化できていない。だから客が減るのは当然。(2016/05/20 08:53)

記事にある方針には共感を覚える部分がある。

経営者も感じている事なのかもしれないが、最近のロイホは以前と比べると明らかに質は落ちている。
店舗の建物自体であったり、接客については悪くはないが、肝心の料理にはメニューの品揃えから仕上がりまで、値段の割には満足がいかないものとなってしまっている。
特に焼いて出すだけ(極論だが)のステーキの焼き具合には満足が得られなくなった。
他店舗で比べると宮に大きく劣る。とてもぱさついて固い。
全ての店舗でそうではないのかもしれないが、行った数店舗についてはそう。それが一部であっても客にとって全てそうならば非常に問題。
本来の味は悪くない筈なのだから、品質維持にもう少し頑張って貰いたい。
デザートではロッキージュニアが復活してくれないものかと。あれが多すぎず少なすぎず、程良く美味しかったのだが。(2016/05/20 08:34)

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