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外食大手は、大事なものをそぎ落とし続けてきた

居心地・絆――坂東太郎・コメダに学ぶ外食のこの先

2016年5月26日(木)

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 これからの外食チェーンに求められるのは「居心地の良さ」を追求し、「家族や仲間との絆を深める場」を提供すること。その先端を行く茨城県の和食チェーン「坂東太郎」と、愛知県のコーヒーチェーン「コメダ」の取り組みを追った。

*当連載は、日経ビジネス2016年5月16日号特集「外食崩壊 ~賞味期限切れのチェーン店~」との連動企画です。

和食ファミリーレストラン「ばんどう太郎」古河店(上、茨城県古河市)。家族連れで食事を楽しみ、3世代での利用も多い(下)(写真2点:都築 雅人)

 関東平野のほぼ中央に位置し、埼玉県や栃木県と境を接する茨城県古河市。幹線道路を進むと、日本の伝統的な家屋を模した風情ある建物が姿を現した。北関東を中心に展開する和食ファミリーレストラン「ばんどう太郎」古河店だ。

だんらん目的で集える工夫

 記者が訪れたのは、大型連休前半の4月末。ちょうど昼食時とあって店内には客足が絶えず、食事を楽しむ家族連れの姿が多く見られた。

 ばんどう太郎の売りは、だんらんを目的に集うグループ客が楽しめる工夫を随所に凝らしている点だ。店内には「お食い初め」や七五三祝いなど、日本の伝統的な慣習に則った行事ができるよう、専用の和食器やメニューをそろえている。「家族レストラン坂東太郎」などグループの他の業態では、子供が両親や祖父母にプレゼントする料理を作れる専用のキッチンを設けている店舗もある。

 運営会社の「坂東太郎」は1975年創業。特徴的な店づくりの根底にあるのが、創業者の青谷洋治会長の「日本の家族の絆が薄れている」という危機感だ。青谷会長は「お客に腹いっぱい食べてもらい、儲かれば良いという時代は終わった。今は、来店客の中の家族関係にまで入り込むような、人の温かみが感じられるきめ細かいサービスが求められている」と話す。

 サービスの質を上げるために、坂東太郎が2006年から取り組んでいるのが「女将さん」制度だ。店舗ごとに優秀なパート従業員を「女将さん」に任命し、割烹着姿で店内サービスの取り仕切りを任せる。常連客の顔や名前、食べ物の好み、家族構成などをほぼ把握していて、女将さんに馴染み客がつきやすい。常連客の来店を聞いて、休みにも関わらず店舗に顔を出す女将さんもいるという。坂東太郎では、他のスタッフの礼儀作法などを指導する「花子さん」というパートも配置している。

 女将さんや花子さんの制度は、従業員やその家族が坂東太郎で働くことに誇りを持ち、やる気を引き出すことにもつながっている。栃木県のある店舗では、小学生の子供から「割烹着姿で授業参観に来てほしい」と頼まれた女将さんもいるという。

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「外食大手は、大事なものをそぎ落とし続けてきた」の著者

須永 太一朗

須永 太一朗(すなが・たいちろう)

日本経済新聞証券部

2003年一橋大学社会学部卒業、日本経済新聞社に入社。西部支社(福岡)で警察、企業、県政を順に担当。その後は主に証券部で日本株相場を取材。14年3月、日経ビジネス記者に。17年4月、日本経済新聞証券部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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