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ファナック、オープン化へ“変身”の理由

自己変革こそIoTの要

2016年7月25日(月)

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 「これまでファナックは閉じているイメージを持たれているかもしれないが、今後は周辺機器もサードパーティとつなげていく。現在、大手メーカーをはじめ、パートナーとしての話を進めている。センサーや周辺機器、インテグレーターなど限られた範囲だが、100社強と話をしている。今日から一気に加速したい」

中央がファナックの稲葉善治社長。フィールド・システムの発表会で「長年の夢がかなう」と語った(写真:Roman Sakhno/Getty Images)

 こう話すのは、産業用ロボットメーカー、ファナックでロボット事業本部長を務める稲葉清典専務だ。同社は工作機械などのNC(数値制御)装置で世界シェア約5割を誇り、生産分野のデータを牛耳ってきた。

 そのファナックがこの4月、米シスコシステムズ、米ロックウェルオートメーション、プリファード・ネットワークス(東京都千代田区)と共同で、工場向けのIoT基盤「フィールド・システム」を開発すると発表。ロボットをネットワークに接続するうえで、いろいろなパートナー企業を募るオープン戦略への“変身”を宣言した。

 ファナックがシスコやロックウェル、プリファードと共同で開発するのは、ファナックのロボットや工作機械などに設置したセンサーから得たデータを分析し、不具合の予測や機械同士の協調などを実現するシステム。シスコがネットワーク技術を、ロックウェルが全体システム構築のノウハウを提供し、データ解析にプリファードのAI(人工知能)を活用する。

 今回の提携は、表向きにはIoTを活用して工場を効率化することが目的だと受け止められた。だが、真の狙いは、このシステムを工場用IoTのデファクトスタンダード(事実上の標準)にして、他社も含めたさまざまな機器をつなげられるようにすることにある。

 システムをオープン化して、アプリケーションを誰でも作れる状態にする。そのアプリ提供者から収益を得るという、米アップルが大成功を収めているモデルを工場でも実現しようとしているのだ。

 他社にもオープンにし、つながるロボットや工作機械が多くなるほど、集まる「データ資本」の蓄積は厚くなる。そしてそのデータを生かし、物流やアフターサービスなど工場の外とも連携を深めようという狙いがある。

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「ファナック、オープン化へ“変身”の理由」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

島津 翔

島津 翔(しまづ・しょう)

日経ビジネス記者

2008年東京大学大学院工学系研究科修了、日経BP社に入社。建設系専門誌である日経コンストラクション、日経アーキテクチュアを経て、2014年12月から日経ビジネス記者。担当分野は自動車、自動車部品。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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