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台湾・鴻海のIoT家電、異色デザインの全貌

狙いは狭小化する都市の住宅

  • 丸尾 弘志

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2016年7月1日(金)

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 米アップル製品を数多く手がけたことで急成長を遂げ、今やロボットや電気自動車の製造までも行う世界最大手のOEM(相手先ブランドによる生産)メーカー、鴻海(ホンハイ)精密工業(以下、鴻海)。

 これまで世界のメーカーを陰で支えていた存在だった同社が、来年1月IoT家電事業に参入する。その全貌を日経デザイン編集部は取材した。

 最近は、2016年4月にシャープを買収しその後フィンランドのノキアの買収を画策するなど、完成品メーカーとしての体制作りを急速に推し進めている。そんな鴻海が、ついに完全オリジナルの新ブランドを立ち上げ、名実ともに家電メーカーとして表舞台に躍り出ようとしている。

日本には2018年に登場か

 2015年4月に鴻海は、台湾のトップデザイナーの謝榮雅氏が代表を務める「奇想創造 GIXIA GROUP」と共同で出資を行い、IoT家電メーカー「富奇想 SquareX」(以下、Square X)を設立した。資本金は2億5000万台湾ドル(日本円で8億2500万円、1台湾ドルを3.3円で換算)で、7割を鴻海が出資。SquareXの董事長は謝氏が務める。

 謝董事長は、2013年の4月から1年間、ITアナリストやエンジニア、グラフィックデザイナーなど7人とチームを組み、鴻海がOEMメーカー脱却を図るためのリサーチをリードしていた。「鴻海は基本的には何でもできる企業だが、その中でも特に強みを持つ技術は何か。素材加工技術から組み立て製造技術、ソフトウエア開発技術など、鴻海の郭台銘・董事長とともに、同社が持つ技術をつぶさに調査していった」。さらにその後1年、今度は今の市場に求められているものはどのような商品・サービスで、鴻海の技術をどう生かすことができるのか、マーケットに対するリサーチを実施したと言う。

 そのリサーチの成果を現実のものにする会社が、SquareXだ。同社は2017年に、現在開発中の商品群を年初に行われるエレクトロニクスショーで正式発表する予定。まずは台湾とヨーロッパで販売を開始。2018年には日本でも展開していく計画だ。

 本誌は、その正式な発表を前に、台湾・新北市にある同社のIoT家電研究施設にメディアとして世界で初めて潜入。同社の戦略を独占的に取材した。

台湾「富奇想 SquareX」のオフィス

すべての機能が正方形のパネルで

 「我々と鴻海の関係者以外、まだほとんどの人が入ったことがない」(謝董事長)。そう言われて、撮影すら制限された研究所に案内される。そこに広がっているのが、キッチンやリビング、ベッドルーム、そして洗面所など、一般の家庭を模した部屋の数々だ。

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