• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

東芝綱川社長、半導体事業完全売却も否定せず

7000億円減損で債務超過に、志賀会長は引責辞任

2017年2月15日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「株式のマジョリティー(過半数)確保にはこだわらない。様々なオファーをいただいているので、柔軟に考えていきたい」

 東芝の綱川智社長は2月14日、分社化する予定のフラッシュメモリー事業についてこう話し、2割程度の株式を売却するとしていた従来方針を転換した。記者会見では「100%売却もあり得るか」との質問が飛んだが、綱川社長は「全ての可能性がある」と否定しなかった。

記者会見では常に苦しい表情だった東芝の綱川智社長(写真:竹井 俊晴)

 米原子力事業で巨額の損失を計上する東芝にとって、営業利益の約8割(2016年4~9月期)を稼ぐフラッシュメモリー事業は最後に残された大黒柱だ。スマートフォンやデータセンター向けの需要で、今後も業績拡大が期待できる。だからこそ東芝経営陣は分社化後も株式の約8割を握り、連結子会社として保持する構えだった。自らの手で頼みの綱を切り離さなければならないほど、東芝の経営危機が深刻化していることを意味している。

 東芝はこの日、米原子力事業に関して7125億円の減損損失を計上し、2016年4~12月期の最終損益は4999億円の赤字になる見通しを発表した。2016年末時点で自己資本は1912億円のマイナスとなり、実質的な債務超過に陥った。対策を打たない場合、3月末の自己資本は1500億円のマイナスになる見通しで、事業売却が急務になっている。

 ある証券アナリストはフラッシュメモリー事業の価値を「1兆5000億円程度」と試算する。仮に株式の2割を売却しても3000億円程度にしかならず、税金などを考慮した売却益はさらに目減りする。思い切って過半を売却しない限り「焼け石に水」になりかねないため、方針を転換したわけだ。

 巨額損失の原因は、米原発子会社ウエスチングハウス(WH)が米国で建設中の4基の原発について、コストの見積もりを誤ったことだ。東芝によると、労務費や設備調達費用などの合計が当初の想定より「61億ドル(約6900億円)」も増加した。原子力事業部長を務める畠澤守・執行役常務は「現時点からプラントが完成するまでのコストを保守的に積みあげた」と説明。このコストを損失として計上することで、原発事業が大幅な赤字に転落する。

コメント4

「東芝 粉飾の原点」のバックナンバー

一覧

「東芝綱川社長、半導体事業完全売却も否定せず」の著者

小笠原 啓

小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に日経BP社入社。「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」の各編集部を経て、2014年9月から現職。製造業を軸に取材活動中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本全体として若い世代にもっと所得の分配をしていくべきだと思う。

川野 幸夫 ヤオコー 会長